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え〜ここからは不肖このわたしめが、実況中継させていただきます。えっ私は誰ですか?って、、作者だろうって、、、馬鹿言っちゃいけないよ、おねえちゃん!あんな中年太りのおっさんと一緒にするなんて、、、おいらはね、、、ま、、まあおいらのことなんかどうでもいいでしょ、、、さてさて、、この先どうなる事やら、、、、、、、、、、、、、、
◇◇◇◇◇
部屋を出たガウリイ=ガブリエフは一階におりた。彼はそのまま食堂に赴きいすに腰掛けると、メニューを広げた。
まあ、三日も何も口にしてないし、腹が減っちゃ戦はできんというしな、、、、
「おばちゃん、ディナーセットA5人前、いや10人前、、、同じものを部屋の女の人にも届けてくれるかい」
、、、おい、、どれだけ食うつもりだ、、、、
この宿屋に泊まって4日目、人目につかないようにかなりしょぼい宿屋を彼らは選んでいた。一階が玄関、フロント、食堂、その奥に階段があり二階が客室となっている2階建てのボロっちい宿屋である。
世間の法則に従いここでもかかあ天下ででっぷり太った女将さんが全てを取り仕切っているようだった。宿の親父さんは小さくなってほとんど存在感がない。おとこってかなしいな、、、。
その女将さんが注文を聞きにやってきた。
「あいよ!にいちゃん、お連れさんの具合はどうなんだい?昨日まで飯も食べなかったあんたの食欲が戻ったってことは、ちょっとは良くなったのかい?もう一人のあの人はあんなにたべんのにね。」
少し顔をしかめ、後悔の色を浮かべるガウリイ、、あのねーちゃん、、ナーガのリナに匹敵する食いっぷりを思い出してんだろうな、、支払いが気になるとこだもんね。
「おばちゃんありがとさん。心配かけちまったな。大丈夫と思うんだけどな、、あ〜それと今晩、この宿丸ごと借り切りたいんだけど。」
ガウリイの突然のお申し出に、ここが足元を見るチャンスと思ったのか手をすりすりしながら機嫌良く商談を始める女将さん。リナといい、やっぱり女は商売人かもしれない。
「うちを借り切るだって、、いくらぼろっちいっていってもそれなりのお代はいただくよ。うちだって商売なんだから。金貨10枚でどうだい?」
おそらく、宿を借り切る相場なんてものを知らないガウリイ君、相場の20倍もの金額にびくともせず切り返した。
「そんな程度でいいのかい?じゃ金貨100枚出すから、この宿売ってくれるかい?」
「なんだって?冗談はよしておくれ。そりゃこのおんぼろ宿屋にそれだけ出してくれるなら喜んで売るよ。」
ほら吹きとでも思ったのか笑いながら返す女将さん。その目の前にドンとばかりに置かれた革袋。
「じゃ、金貨100枚」
じゃらじゃらじゃら
「ほ、、、、本気かい?、、、にいちゃん、、、、」
見たこともない金貨の山に目を丸くしふるえる女将さん。
「ただし条件がある、飯を作ったらすぐに出て行ってくれ。巻き込みたくないんでね」
軽い口調でなにやら物騒なことをのたまうガウリイ、さすがに商売柄、この手のややこしいことに慣れているのか飲み込みの早い女将さん、やや動揺しながらも念を押す。
「やっ、、、厄介ごとはごめんだよ、、後で返してくれって言っても知らないからね」
「いわねーよ、じゃ、よろしく頼むわ。」
世間知らずってものは怖い、、リナが見たら卒倒するような取引が終了した。
「あっあんた、すぐ飯を作るんだよ!あたしは荷造りすっからね!」
でっぷり太ったその体躯を揺らしながら信じられないスピードで厨房の中に飛び込んでゆくおかみさん、、ものをひっくり返す大きな音が響いていた、、、、
「へ〜あなた、見かけによらずお金持ちなのね」
突然背後からかかった声に驚くこともなく振り返るガウリイ。
「リナから目を離さないで欲しいんだがな、、」
ジト眼でにらむガウリイさん、、ちょっと怖い、、
「今は落ち着いてるわ、あなたが出て行った後、嘘みたいに呼吸状態も良くなって少し楽になったようよ。すぐ戻るし、、、ご飯頼みに来たんだけどどうやら頼んでくれたみたいね、、でもさすがは名門ガブリエフ家のおぼっちゃまね。宿をあんな値段で買い取っちゃうなんて、、、」
テーブルを挟んでガウリイの向かいの籍に腰掛け、心底あきれた声で話すナーガさん、、、
そりゃあきれるでしょ、、万年金欠女にはうらやましい限りでしょうから。
「俺の金じゃねえよ。リナの財布、勝手に持ってきたから金ならいくらでもあるよ。まあ後が怖いけどな、、、たとえ半殺しにされてもあいつが生き延びられたらそれでいい。それに、無関係のひとを巻き込みたくはないからな」
、、、おい、、、、私も無関係だからな、、、巻き込むなよ、、、、
「、、、、半殺しですむかしら?、、、、あ〜あ、あなた元気になったリナに殺されるわよ、、」
この男は、、、、金銭感覚のないというか、、、、畏れ知らずというか・・・
痛くなった頭を抱えながら目覚めたときのリナの怒りに思いをはせ、びびるナーガさん。
こっちも同様頭が痛くなってきましたよ、、、
「、、、やっぱりそう思うか、、、」
ちょっと軽はずみな行動だったかと少し後悔してる様子のガウリイ君、、ちょっとかそれが!
「、、、うん、、、、、絶対殺されるわ、、、、」
そりゃそうだ。
「、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、」
額にひとすじの汗が流れていた、、、、、さっき死神と戦うことになんの躊躇も見せなかった男が動揺している、、、、、、、、、、、、後の祭りだけどね、、、、
「まあ、あなたが殺されるかとかどうかなんて些細なことはおいといて、、、」
本当にどうでもいいことのように投げやりに話すナーガさん、、気持ちはわかる、、、
「おいとくなよ」
、、、おいとくって、、ふつう、、、一般常識のある普通人なら誰でも、、、、昔から言うでしょ、馬鹿に付ける薬はないって、、、、
「、、、ウィンディフラワー(風花)様の魔道書に今のことを予言してるような四行詩があんのよ、、、」
意を決したように本来一族以外の者に告げてはならないと言う秘密を告げるナーガさん。
「、、ふーん、、、どんな予言なんだい?」
それと対照的に、気のない顔で生返事をするガウリイ。
「 暗き炎にて紅き炎まといしもの倒れるとき
盟約の剣を掲げし黄金の獅子目覚めん
そのたてがみの色に輝きし光の刃
暗黒の霧を噴き滅す一陣の風を呼びおこさん 」
まるで歌うように言葉を紡ぐナーガ様、、、う、うつくしい・・・・・
「ウィンディフラワー(風花)様、リナのことだと思う少女のことをよく"紅
き・・・・"という枕詞つけることが多いのよ、、、ちょっと気になるわね」
「、、、さっぱりわからん、、、、考えるのは俺の役目じゃないしな。
ま、ありがとさん、参考にするよ、、、とっいっても参考にできるかどうか自信ないけどな、、、、、、、。」
、、頼むから少しは頭を使ってくれよ、、たまには、、、、、
「ところで、その剣が光の剣なの?」
、、、話が走り幅跳びしてまっせ、、ナーガさん
「あの剣はなくしちまった、、、いまは、この剣が、、このブラスト・ソードが、、リナが探し出してくれたこの剣がおれの剣だ、、、」
いとおしそうに剣の柄をなでるガウリイ。
「ブラスト・ソードですって!!、、、」
驚きの声を上げるナーガさん、いや〜有名人はつらいよ、、そして毅然とガウリイの目を見て話を続ける彼女、、、やっぱり、気品を感じるな〜。あ〜こんなクラゲじゃなくて、あんな女性の腰にしかれたい、、、、。おいらって、つくづく持ち主運が悪いよな、、、
「そう、、、ガウリイ=ガブリエフよく聞きなさい。その剣は、陣風の剣、、疾風の剣よ、、ステータスは"風"、穏やかなそよ風ではなく、全てのものを、持ち主を含めてだけどね、、破壊する暴風、破邪の風を産むという、、、それ故に封印されたと聞くわ。もしかしたら、まだ秘密があるのかもしれないわ、、、って、聞いてんの!」
「ああ〜、すまんすまん。難しい話を聞くとすぐ眠たくなるんだ。えーっと、どういう話だったけ?」
脱力して、テーブルに突っ伏すナーガさん、力を振り絞って顔だけ起こし話を続ける。
がんばれナーガ!負けるなナーガ!
「その剣、光の剣みたいに光の刃を作るこたができて?」
「いや、そんなことは今までになかったけどな、、、」
少し首をひねりながらのたもうガウリイ、、覚えてないだけじゃないの?
「あ〜〜もういいわ、、、危なくなったら「風よ!」とでもさけんでみれば?」
投げやりに言うナーガさん、、、無理もない、、、、、
「こうか?」
ガウリイ立ち上がり剣を抜いた。そして剣を正眼に構え叫んだ。
「風よ!」
、、、何も起きなかった、、、、起こせる訳ねえだろ、、、こっちは腹がへってんだ、
「やっぱりだめか、、、ごめん、忘れて頂戴、、、ややこしいこと言って、混乱させちゃ悪いわ。あなたは、あなたらしく戦って頂戴、、、それが一番だわ、、、、、、、」
ナーガさんの負け!
「すまんな、色々気をつかわしちまって、、」
少しばつが悪そうにのたまうガウリイ、、まあいいとこまで行ったんだけどね、、、、
そこに、抱えきれないほどの皿をお盆に重ねもって、宿屋の女将さんとその一家が顔を出した。
「めしできたよ!!はい、これあんたの分、、そんじゃさよなら〜」
脱兎のごとく家財道具一式を抱え逃げるように走り去りゆく宿屋の女将さん一家を見送りながら、ナーガ様が口を開いた(いつの間にか、様に格上げしてるよ、、おいら、、、)。
「じゃ、あたし部屋に戻るわ、、」
「ああ、、リナのことを頼む、、」
テーブルの上に並べられた信じられない数の料理をかきこみながらガウリイはナーガ様に手を軽く挙げた。
さあ、今晩の戦いはどうなんのかな、、まあ、退屈はしそうにないけどね、、、、、
さてさて、、ガウリイちゃん、、おぼえててくれるかな〜大事なことなんだけどな、、、
ではごきげんよう、、さようなら〜〜〜〜〜〜(登場人物B、闇の中に消えていく、、)
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