スレイヤーズとれじゃあ〜風花の魔道書を探せ!〜

第1部 死を運ぶ者の狂想曲(ラプソディ)

第一話 気をつけよう!ナーガ(人災)は忘れた頃にやってくる!!

 


 

 「ずー〜、、、ずずずずずっずううう〜〜〜^^^^」
 「ずっずううう〜〜〜ずー〜、、、ずずずず^^^^」
 あまり上品といえない麺をすする音をさせながら、あたしとガウリイは至福の時間を過ごしていた。
 「うめ〜!」
 「やっぱりナ・ガーノにきたらこれよね〜、名物シンシュウそば!この香り!この、のどごし!!最高ね〜」 


 そうここは、空中要塞都市ナ・ガーノ・シティ。
 なんでそんな名で呼ばれるかって?そりゃ標高1000メートルを超す、冬になれば積雪10メートルを超す人外魔境のこの地に都市の規模としては、アトラス・シティに匹敵するような大都市を建設しちゃったんですよ、ここのロード。
 初めは魔道士の修練場として、ゼンコウ・テンプルが降魔戦争直後にたてられ、その後徐々に大きくなって今の大都市に至るそうなんだけど、人間の知恵という
か、底力というか、そういったものを感じさせてくれる街ではある。
 「リナ、このあたり来たことあるのか?」
 そうなのである、冬の厳しさはともかく、春夏秋のこの地方のすばらしさは良く伝え聞いていたのだが、、、、実は訪れるのは今回が初めてなのである。というのも、、、
 「ううん、、、、、名前がなんかイヤで来たこと無いんだけど、、、、」
 「名前?なんで?」
 不思議そうに問いかけるガウリイ、そりゃそうでしょうけど、、、、、、
 「ちょっとね、昔の知り合いの名前に似てんのょ、、、。それに山国なもんだから寒いし、、、、」
 「知り合いの名前に似てるって、、、、??そいつこの付近の出身なのか?」
 さらに訳がわからないと言うように問いかけるガウリイ、う〜みゅ、あまりこの話詳しくしたくないんだけどな〜 、、、、、、、
 「しんない、けどなんかイヤな予感がするって言うか、、、う〜ん、やめよう、この話題、イヤなこと思い出しそうだし、、」
 とにかく、記憶の隅に追いやった忌まわしきバカ笑い上げた、変なかっこうした女の面影が頭に上ってくるのを必死になって押しとどめようとする自分がいた。
 あ〜久しく忘れていたというのに、、、、、、
 「ふーん、まあ、いいか」
 どうやら、あたしがこの話題をあまり続けたがっていないことを察してくれたのか、ガウリイはそれ以上追求することをあきらめてくれたようだ。
 この間、保護者をやめたばかりなのでまだ保護者癖が抜けきっていないのだろう。本音を言うと、もう少しあたしの過去に興味を持って欲しいというか、物足りないというか、、、、、、、あ〜〜〜っ、何考えてんだあたしは!!
 だってやっとその、あの、つまりこいび、、、と、というかそういう関係になってまだ日が浅いというか、依然と変わらないガウリイの態度にもやもやするというか、、、、なんというか、、、、あ〜〜ようわからん!!!!!!
 とにかくもやもやすんの!!!、あたしって、本当にワガママよね、、、、、、、、、、、、、、、でも、、、ガウリイの過去もあたしは何も知らない。
 もちろん、過去に何があったって、あたしが好きなのは現在のガウリイであって、なんの問題もないんだけど、、もしかして、ガウリイがあたしの過去を積極的に知ろうとしないのは、自分の過去を知られたくない、、いや、もしかして忘れてしまいたいからではないのだろうか、、、、、、
 本当のことを言うと、、、、、、、、、あたしは、ガウリイのことじゃないかという噂を聞いたことがある、、、、、、伝説の光の剣を携えた、金髪の傭兵の伝説を、、、、、、現在のガウリイとはあまりに違うので同一人物とは思えない色々
な噂を、、、、、、そう、『悪夢の騎士』の伝説を、、、、、、、、、、、、、
 でも、、、あたしは、ガウリイの過去を問いただしはしない。彼は必要ならあたしに話すだろうし、、話してくれないならそれでいいと本当にそう思っている、、、、、、、、。
 だって彼は、獣神官ゼロスーあのゴキブリ神官の正体に気づきながらも、無条件で、何も聞かずあたしを信用してくれた。だから、あたしも彼を信頼する。彼が何も言わないのはそうする必要がないからなのである、、、、、、。
 でも、、ちょっとは知りたいと思うのも本音だけどね。だって、あたしも恋する乙女なんだもん!、、、、、、、、、、、、、
 苦情は受け付けません。あしからず。

 


 あたしは気分転換に、仕事―そうエイプリル・ランドマーク、自称紫色の脳細胞、あたしの昔の知り合いをとっつかまえる、もとい保護する依頼を果たすべく情報収集を行うこととした。彼女は最後にいにしえの大賢者、ウィンディフラワー(風花)の伝説の魔道書を探すと言い残し行方を断ったのだった。もちろんいにしえの大賢者の遺産、これこそがあたしの本当の目的であることは言うまでもない。

 


 「おばちゃん、ウィンディフラワー(風花)ってひとの話知ってる?」
 店の恰幅のいいおばちゃんに声をかけてみると、おばちゃんは露骨に顔をしかめながら返事を返してきた。
 「あ〜おじょうちゃん、あんた人生投げるようなことしちゃいけないよ。あんな人の話、年頃の女の子がしちゃいけないよ。」
 「へっ?いや、あのいにしえの大賢者なんじゃないんですか?その人??」 
 おばちゃんは、周囲に気を遣い、声を潜め話を続けた。
 「たしかに色々な予言をしてくださって、様々な奇跡を起こし、あたしのばあちゃんぐらいの年代のひとにはそりゃ神様ぐらいの扱いだったんだけどね〜。10年ぐらい前の遺跡の発掘調査でとんでもないことがあってね。なんでも魔道書のたぐいなんだそうだけどその書物を読んだひとみんなそれ以来家に引きこもっちゃってね、、、夜になると変な声が聞こえてくるそうだし、、、街のみんなはウィンディフラワー(風花)の呪いだ、って噂になってね、それ以来、あの人の話はこのあたりじゃタブーになってるんだよ。」 
 呪いってあんた、そんなの怖がってちゃ美少女天才魔道士の名が廃るってモンよ。
 「そこの魔道書って話をもうちっと詳しく、、、、」 
 話を続けようとしたあたしの耳に突然、封印したはずのおぞましい、頭の痛くなる音が聞こえてきたのだった。
 「お〜ほほほほ、お〜ほほほほ、お〜ほほほほ」
 ぎく、この高笑いは、、、、、
 「久しぶりね、発育不良の即物呪文バカ魔道士、しばらく会わなかったから少しは成長したかと思ったけど、見た目に変化はないようね、、、あいもかわらず、大平原の小さな、、、、、、」 
 どか、ぼこ、げし
 「総ての力の源よ
   母なりしこの無限の大地よ
    我に従い力となれ !
     『爆裂陣(メガブランド)!!!』」
 「きゃ〜^^^」
 姿も確認せず、恐怖のあまりはなった爆裂陣の効果を確認もせずにあたしはガウリイに叫んだ。
 「ガウリイ、逃げるわよ!」、
 状況についていけず眼をまん丸にしてあたしを見つめるガウリイ。ぼーとしてんじゃないわよ!!!!
 「な、なんだ敵か?あの人、、殺気はなかったけど、、、」 
 「敵よ、それもある意味、最強最悪の敵よ、逃げるしかないわ」
 「けど今ふっとばしたんじゃないか」
 彼女のことを知らないガウリイが当然のようにつぶやく、、、、
 「あまいわ、すぐ復活するわよ、」
 ガウリイが驚愕して問い返してくる。
 「ふっ復活するって、俺じゃあるまいし、、、」
 あんた、自分で言うか?そりゃ最近、以前よりも距離がちかずいた分、恥ずかしくて思わず吹き飛ばすことが多くなった気はするけど、、、、、、、、、、、、、 この間なんか、人気がない街道の木の影でいきなり抱きしめられて頭が真っ白になって、気がついたらガウリイが空を飛んでたし、、、、、、、、、ごめんね、まだ恥ずかしいのよ!!!!もうちょっと待っててね、、、、ってそんなことを思ってる場合じゃない!!
 「あなた並、いえあなた以上よ彼女は、、、、、、」

 「は〜は〜〜は〜〜〜」
 店を飛び出し、必死に街の中を駆けめぐり、市場の人混みをかき分けあたしとガウリイは裏通りに飛び込んだ。
 「ふ〜、ここまでくれば、どうにか振り切れたようね」
 「ふっ、まだまだ甘いわねリナ=インバース、このナ・ガーノの街であたしから逃げられるって思って、、」
 いきなり後ろからかけられた、懐かしい声に心臓が跳ね上がる。
 「ぎゃあ、あ、あんたどこからわいてでた、、、」
 「ひとを、ゴキブリかなんかを見つけたみたいに呼ばないで!!!ふっ、このナ・ガーノの街はサーペント一族発祥の地、あたしの名前もこの街から貰ったんだから、、、そうこのナ・ガーノの街はあたしの手のひらの中、この町でこのあたしをまこうなんて、百万年は、は・や・く・て・よ」
 無意味に露出過多なコスチュームをまとった彼女が胸をのけぞらしてあたし達の後ろに立っていた。そう彼女こそあたしの封印していた記憶、遠い昔は挑戦者、世間のみんなの笑い物、手段のためには目的を選ばない、かつてのあたしの金魚のうんち、白蛇のナーガであった。 
 「へっぁ、あんたこの街の出身なの?」
 そういやナーガの昔話って聞いたこと無かったな〜、イヤ別に聞きたいともおもわんかったけど、、、、
 「えっそういう訳じゃないんだけど、母親がこの街の出なのよ。それで小さい頃からこの街にはよく遊びに来てたのよ。思い出すわ、母様とこの町で修行した幼き日々のことを。
 呪術の教えを受けるため下水道の中で一ヶ月こもったり、食料をえるためにと称してクマと一戦交えたり、、、、サバイバルのため野草だけで半年暮らしたり、、、、
 この街があったから、今のわたしがあるって言っても過言じゃないのよ。。。」
 懐かしそうに眼を細め周囲を見渡すナーガさん、、、、、、、、、、、あたしの予感は当たっていた、、、やはり、この街に来るべきじゃなかったのよ、、、
 でも、ナーガがこの街に詳しいってことは、、、
 「ところでこの街に詳しいと言うことは、、、ナーガ、あんたウィンディフラワー(風花)の魔道書の話も詳しいの?」 
 「ウィンディフラワー(風花)って、私の母方の直系のご先祖様だけど、、、ウィンディフラワー(風花)様の魔道書って、まっまさか?あなたのねらいって、だ、だめよ、あの禁断の書だけは、あれを一族以外の人間に見せるわけにはいかないわ。」
 よっしゃ〜!あたりかい!こんなみぢかに手掛かりが転がっていたとわね。この手掛かり離すモンですか!!!
 ひどくあわてふためいたナーガを見てあたしは思った。災い転じて福となす、転んでもただで起きたら貧乏人、ナーガと再会した不幸を力ずくで幸運に変えてやる。
 「そんな〜、あんたとあたしの仲じゃないの。」
 「だめって言ったらだめ!!大体あの本の中身っていったら、、、、、へっ、、、ま、まさか、、亜麻色の髪、、赤い瞳、、、幼児体型、、、、、」
 あたしをまじまじとみなおしてつぶやくナーガ、だ、だれが幼児体型ですって、、、、あたしの怒りのオーラを気にもせず、次に後ろに控えしガウリイに視線を移しさらにぶつぶつ言うナーガ、
 「長身の剣士、、金髪、、、、男前、、、、、、、、、、、、、、、、」
 ぶつぶつ言ってたかとおもうと、いきなりがばっと顔をあたしに向け、あたしの両肩をつかんで叫ぶようにあたしに問いただした。
 「リナ!あんたまさか、魔竜王ガーヴとか冥王フィブリゾとかと一戦交えてないでしょうね?」
 「へっ、、な、なんであんたがそんなことを、、、」
 一生の不覚、あまりの剣幕につい口が滑ってしまった。
 「一戦やったの?」
 彼女はやはり聞き逃してはくれなかった。
 「まあ、時の勢いっていうか、若気の至りというか、、、」
 頬をぽりぽりとかきながら視線を泳がせながらボニョボニョと答えるあたし、、
 「やったのね。」
 確認というか、決めつけというか、、、、
 「ま、まあね」
 なんでナーガに押されてんのよ、このあたしともあろうものが、、、、
 しかし彼女は追及の手を休めてはくれない、、、、
 「そんでもって、まさかと思うけど、イルマード公国でつかったあの呪文でけりをつけたとか、、、、」 
 「うっ」
 思わず言葉に詰まるあたし。うあああ、そういやこいつ、重破斬の初撃ちの時一緒にいたんだったけ、、、、、
 「そう、、、、これでなんで影があんたにねらいをつけたか、、わかったわ、、、」
 急におとなしくなってあたしの両肩から手を離す彼女、その目は、まるで哀れむかの様に、慈しむかのようにあたしをとらえていた。な、なんであんたにそんな眼で見られなきゃいけないのよ!あたしが何をしたって言うのよ!!!
 「何ぶつぶつ言ってるのよ。影って何よ!」
 あたしは苛立ちながら彼女に叫んでいた。
 「リナ、すぐにこの街をでなさい。それからあなた、あのガウリイ=ガブリエフでしょ。光の剣の勇者の末裔、黄金のあく、、、、。ま、まあ、、その呼び名はいいとして、、あなたも、リナの恋人なら覚悟を決めなさいよ。」 
 いきなり、こいつ何を言い出すんだ!なんでこいつガウリイのことしってんのよ?
 「こ、こいびとって、、、な、なに、、いってるかな、、、あたしたちはそんな、、、」
 ばれているって事も承知の上で反撃を試みるものの、真っ赤になっていることを本人ですら自覚してるんだもんな、、、説得力皆無だわな、、、、、、、、
 「あ〜〜ウィンディフラワー(風花)様の魔道書に全部かいてあんのよ。隠したって無駄よ、、、、
 でも、、、あの運命の少女がよりによってあなたですって、、、、、、信じたくないわ、、、、」
 「ちょっと、全部かいてあるって何よ!!あたし達のこと予言してるって噂聞いたことは聞いたけど、、、、な、なによ、その目は、、」 
 あたしに一瞥をくれて後ろのガウリイによっていき、ナーガは彼に話しかける。 こりゃ!
 それはあたしのだ!!さわんな〜〜〜〜!!!
 「ちょっと、ガウリイさん、、、ごにょごにょ、、、」 
 ナーガがガウリイに何か耳打ちをした。
 ガウリイは驚いた顔をして相も変わらずのほほんとしながらのたまった。
 「え〜よくしってんな〜」
 ナーガは半分あきれ顔で
 「あなたね〜、こんなガキ相手に、、ごにょごにょ、、、、」 
 さらに耳打ちをする。さわるなっていってんでしょうが!!!!!
 「ちょっっと、ガウリイ何話てんのよ、ナーガあんたなにしってんのよ。」 
 あたしの怒りの叫びを完全に無視してガウリイと話し込むナーガ、
 「わかった、ガウリイさん、こんな事彼女が知ったら、、、、」 
 「わかった、この街をなるべく早くでることにするよ、、、、、」 、
 こ、こいつ、、いったい何を言い出すんだ!!
 「ちょっと、ガウリイ、な、何いってんのよ。」
 こっちを見て優しくほほえむガウリイ。確かにあたしはこの顔に弱い。けど、、、、、
 「リナ、世の中には知らない方がいいこともあるんだ」
 が、ガウリイのくせにこのあたしに意見だと〜 
 「そうよ、それにあなた今ねらわれてるんだから」
 さらっと、何かとんでもないことをのたまうナーガ
 「へっ?なにいって、、、ねらわれてるって、だれに?」
 「それは、、、、」 
 『どか〜〜〜〜〜〜〜〜ん』 
 ナーガの話の続きは、大音量の爆発によって遮られたのであった、、、

 

 

 

 


◇◆次回予告◆◇

ナ・ガーノの街でいきなり湧いて出たナーガ!!しかも『風花の魔道書』を知ってるらしいのに、ガウリイを丸め込んですぐこの街から出ろなんて言うし・・・一体そこにはあたしたちの何が書いてあるって言うの?それにどっかーんっ!!って何なのよっっ!?あんたら、そんな事してる場合じゃないっつうの!!

次回 第2話 『“リナの金魚のうんち”の座を巡って!?ガウリイvsナーガ!?』

次も読んでくんなきゃ暴れちゃうから☆


 

♪『恋人』にはなったものの、まだ初々しくて照れてガウリイを吹っ飛ばすリナが、ナーガに焼きもちやいて「それはあたしのっ、さわんなっ!!」なーんて♪可愛いですよねぇvv直接言えない辺りがまたvv