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、、、、、、黄昏よりも暗き闇、、、、、。
その、闇の中二人の男とも女ともつかない気配があった。
「それで、どうなのだ?」
「、、、、噂は本当でした、、、、、」
「、、、、なんと、、、、、、、、、」
「、、、、それでいかが致しましょう、、、?」
「しれたこと、この世、、、いやセイルーンに災いをもたらすかもしれぬ存在をそのままにしておく訳にはいかぬ。たとえそれが、王子の恩人であろうが、姫の友人であろうが、、、それが我らのつとめ、、、、我らが正義、、、、」
「、、、、では、、、、」
「あのものの力を操るものなど、存在してはならぬのだ。」
「御意、では抹殺ではなく消去でよろしいのですね。」
しばらく、闇に沈黙が降りた。
「任せる」
気配は消え、再び静寂と闇だけが漂っていた。
◆◆◆
ある森の中、大木の枝の上で月を愛で、酒を楽しむ女がいた。
「こーんな、夜はやっぱりお月様を見ながらお酒よね〜、お子様にはわからない大人の楽しみってヤツよ、あ〜おいしい」
「ナーガ様」
なんの気配もなく背後よりいきなりかかった、やや低く抑えた呼び声を気にもせず杯を重ねていく。
「あ〜ごくらっく、ごくらっく、、おいし〜わね〜、、」
「ナーガ様!」
先よりはややはっきりした呼びかけを行う姿無き声。
「あ〜ごくらっく、ごくらっく、ごっくらっく、おいし〜わね〜、、」
「ナーガさま〜、、、気づいて下さいよ〜。仕方がない、、、あっ!金貨が落ちている!」
「えっ!!どこ?どこ?どこよ?私の金貨はどこ!、、、、きゃ〜〜〜」
いきなり立ち上がったその姿は悪の魔道士スタイルに長い黒髪、黙ってりゃ知的な美人、そう我らが白蛇のナーガさま、、。いきなり立ち上がったものだからバランスを崩して木のうえから真っ逆さまに落ちたのはいつものごとし、、、、、、木の上にはジョッキだけが残されていた。
「ちょっと、おどかさないでよ、もうちょっとで飲みかけのお酒おっとこすとこじゃないの!」
自分が木から落ちてもお酒が落ちなかったことでそれほど気にしていない様子、、それでいいのか?ナーガ様、、、、、、
「申しわけありません。ですが少しお耳に入れておきたいことがございまして」
この期に及んでも姿を見せぬ声のみの登場人物A、、、、
「何よ?」
気にするそぶり無し、さすが我らのナーガ様。
「闇が動き出しました」
暗闇の中で一瞬だけ息をのむ気配、、、
「、、、そう、、、でも今のあたしには関係ないことだわ。」
つとめて、あふれ出す感情を無理に抑え込もうとするようなナーガ様らしくない気配、、
いったいどうしたんだ?ナーガ様、というか誰といったい話しているんだ????
「闇の目的が、、あのリナ=インバースの消去だとしてもですか?」
声だけの登場人物の声が(あ〜ややこっしい)闇の中に響く。今度はさっきよりもはっきりした息をのむ気配、、、、
「、、、詳しく話して貰おうかしら、、、」
氷のように冷たい声、そこにはさっきまでの月を愛で、酒を愛で、人生を謳歌していた一人の愛すべき女性の姿はなく、感情の読めない表情の、けれど怒りをその瞳に宿した一人の戦士の姿があった、、、、、、
「御意」
登場人物Aの満足そうな声、そうよ、こうじゃなくっちゃ、せっっかく私がシリアスムード満点で出てきたというのにそれを台無しにされちゃあたまらんぜ、、そう声の主は考えていたかもしれない。
「 あっ、ちょっと待っててね。お酒を取ってくるから、、、」
やはりナーガ様であった、、、、
◆◆◆
ある街の食堂にて、パスタが舞う、鳥さんの唐揚げが飛ぶ、そして三矛の金属の武器が火花を散らす。
「いただき!」
「あ〜なにするんだ〜最後に食べようって思ってたのに〜」
「早い者勝ちよ!」
いつもの風景がそこにはあった。
「あの〜、そろそろ依頼の話をしたいんですが〜」
「「今忙しい!!」」
見事に声がはもる。今のあたし達に声をかけるなんて命知らずもいいところね。 あ〜あたしのおさかなさんが〜おにょれガウリイ!ゆるすまじ!!たとえ少し行儀が悪くても、弱肉強食のこの世の中!昨日の友は今日の敵!!つぶしてやる!!!
「くらえ!ガウリイ!!インバース・ロイヤル・スペシャルサンダー!!!(リングにかけろをみてたひは知っているよね。あの奇跡の技を、、、)」
「ふっ、、甘いなリナ、、この俺にそんな技が通用すると思うか?受けよ、48の必殺技の一つ、秘伝ガブリエフ・スペシャ、、、(キン肉マンの48の必殺技をおもいだすな〜)なんだったけ??」
「しるか〜あんたの家の秘伝の技なんて、ってすきあり!!!」
いつもの、いつもの風景がそこにはあった、、、、、、、。
あたしは、どこかで思いこんでいた。この幸せな日々がいつまでも続くんだって、、、、
そう、あの日、あんなどうでもいい依頼さえ受けなければ、、、、、、、、、、、、、、
◇◇◇◇◇
「エイプリルを捕まえてくださいって?エイプリルってあなたの姪っ子の、あのエイプリル=ランドマークのことですか?」
あたしは、昔の顔なじみ、、、ちょっとした事件で知り合ったフラニガン=ハンニバル。
四十をすぎたくらいの年齢で、黒い神にちらほらと、白いものが混じり始めた、ハンサム、というわけではないが穏和な好人物といった印象のおじさま、そうセルリアン・シティの大金持ち、っていうかあのうまくも何ともないレッドバスを至福のひと皿に変えた天才シェフを抱えたおじさま【(はーとマーク)、あ〜もう一度食べたいわ、、、】に、問い返した。
「そうです。いや〜いろいろあって、エイプリルをうちの屋敷に幽閉してたんですけど、三日三晩えさを与えなかったところ凶暴化しまして、調教師、、いや教育係を襲って逃亡してしまったんですよ」
この人、一代であれだけの財をなしたひとだもの、見かけ道理って事はないと思ってたけど、、、、いくら何でもやりすぎ、ってそうでもないか?あのエイプリルだし、、、またなんかやらかしたんだろう。
エイプリル=ランドマーク。
年の頃はあたしより少し上、金髪のショートカット。端整な顔立ちだが、多少無表情な感があるーいわゆる知的美人といえる彼女を思い出した。
彼女黙っていればそこそこいけるのだが、、、なにせ頭の中はうちのガウリイに匹敵する腐った紫色の脳細胞がつまった迷探偵である、、。事件に首をつっこんだらその事件をさらにおもしろおかしく、いやめちゃくちゃに混乱させ、ひとに大恥をかかせ(どんなことか思い出したくもない!)
依頼料踏み倒しやがって、、、くっそ〜思い出したら腹立ってきた、、、、
「で、なにか手掛かりってあるんですか?」
ここは、彼女やフラニガンさんがすんでいたセルリアン・シティから遠く離れたセイルーンとライゼール帝国との国境の町、、手掛かりもなく探すのなんかまっぴらよ!
「なんでも、今手がけている、、本人がいうんですけどね、依頼があってナ・ガーノの街に行かなければならないと叫んで暴れてたそうなんですが、、」
「ナ・ガーノのまちってあの山の中のナ・ガーノのこと?」
「そうです。あの大賢者ウィンディフラワー(風花)の隠された魔道書を探索する依頼を受けたってほら話をしておりましたから、、、、今のところ手掛かりといえばそれぐらいですので、、、、」
大賢者ウィンディフラワー(風花)の隠された魔道書ねえ、、100年前ほどに活躍した魔道士で第2次降魔戦争を予言したって事で有名よね。
たしか、『、、、1999年7の月、天空よりアンゴルモアの大魔王が降りてくる。その前後マルスは平和の名のもと、、、、、、、、、』
うろ覚えだけど、そんな四行詩で、魔王の復活を予言したとかしないとか、、、。ほんでもってどっかのおっさんが、その予言の解説本かなんかをだして、大もうけをしたとかしないとか、、、。どっかで聞いた話だな、、、、、。
まあ一人旅してたころ、どっかの街の図書館でこの解説書見つけて、あまりの解説のいい加減さに笑い飛ばした記憶があるんだけど、、、、色々経験した今となっちゃ笑えんわな、、、、、、、、。
「その隠された魔道書って、どんなことが書かれてるのか、知りませんか?」
あまり、受ける気のない依頼内容故に、適当な話題に話を変える、ふっこれぞ『面倒な依頼を受けないように煙に巻く作戦!』。案の定フラナガンさんも話題を変える。
「伝え聞くところでは、魔竜王ガーヴと冥王フィブリゾとの戦いが起きるとか、その戦いのさなか、少女が冥王フィブリゾを倒すとか、、、、まあそんな支離滅裂なことを予言してたひとですからね。変わり者で有名だったそうですよ。そんな人が書いた魔道書ですからね〜。どんないい加減なことがかかれているか、、、、ってどうしました?リナさん顔色が悪いですよ。」
おそらく、あたしの顔色は変わっていただろう。人間触れられたくない過去ってものは誰にでもあることだし、、、、、、
「、、、、いえ、、、何でもありません。、、、、、この依頼受けさせていただきます、、、、、。」
ただモンではないわね。その大賢者って、、そんなヤツが書いた魔道書、まちがいないわ。お宝よ。もしかしたら異界黙示録以上の奥義が記されているかもしれない。あたしは拳を強く握りしめ誓った。誰にもわたすものか、あたしのよ。
「ガウリイ、いくわよ、、、、ってねるな〜!!!」
あたしのスリッパが音速のつっこみを入れたことは言うまでもないことだっ た、、、、
歯車はうごきだした。でもあたしは知らなかった。この依頼が、あたしの未来をかいまみる旅になるって事を、人間知らないでいた方がいい事もあるってことを。 そして命がけの旅になるって事を・・・・・・・・・・・
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