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腐れ縁。
似た者同士。
ツーカーの仲。
呼び方は何でもいいけど。
目と目で通じ合う。
言葉に現さなくても伝えあえる。
相手の事を信頼しあって、それでも相手の事を深く知っていないとそれは無理な事で。それはどこか誇らしさを伴う程嬉しいものだ。
◇◇◇◇◇
――――ウルグアァァァァッッ!
「うぎゃあぁぁっっつ!でででで・・・っっ!」
「あちゃあ・・・噂通り本当に出てきちゃったわね」
「まぁ、そういう事で護衛の仕事にありつけたんだろ」
「そうだけど。でも、出くわす確率は半分だったのに」
「それ見越して依頼料引き上げさせてただろーが」
「ありゃ、見てた?」
「うわわわわわ・・・・・たすたすたすたすたす・・・」
「はいはい大丈夫だから。助かりたかったらあたしの邪魔にならないとこにつかず離れずいなさいよね」
「っても、聞こえてないようだな。これじゃ」
軽い口調で振り向くと、依頼人は早くも腰を抜かして、それでも必死でこの場から逃げ出そうと地面の上をじたばたと不格好に泳いでいた。
まぁ・・・役人とはいえ一般人がレッサーデーモンなんかに出くわす事なんてほとんど無い事だし、いきなりパニック起こして奇声を上げながらとんでもない方向へ走り出さないだけマシかもしんない。
肩を竦めたあたしに、苦笑しながらスラッとガウリイが剣を引き抜いた。
さほど大きくはない街道の途中にある森にレッサーデーモンが出没して人を襲っているらしい。
その噂の真偽を確かめる任命を運悪く受けてしまった役人の護衛として街道を同行していたあたしたちにとって、この仕事はそう難しくない割に依頼料はふんだくられる美味しいものだった。
噂通りにレッサーデーモンがいて、しかも運悪く襲われてしまった時には倒す、もしくは無事に逃げ戻れるように守り切る事を条件に依頼料アップの約束はこぎつけてある。
数も懸念していた程多くはないし、悪い噂をやはり恐れているらしく街道にはあたしたち以外の人影はない。
他の人に気を使わなくていい戦いやすい状況ではあるから、あたしとガウリイに必要以上の緊張はない。
咆哮を上げながらレッサーデーモンが近づいてくる。自ら射程距離内に入ってきているとは微塵も感じてはいないのだろう。
精神を集中させながらも無意識に唇の端に小さな笑みが浮かぶと、ガウリイと目が合った。
あたしと同じように、戦いに挑む前だというのに微かに笑みを浮かべてる。
似た者同士、って事なのだろう。
攻撃の作戦を打ち合わせる事もなく、お互いにニヤリと笑い、小さく口の中で呪文を唱えだしながら向けたあたしのウィンクに1つ頷くとガウリイは飛び出した。
「覇王雷撃陣!」
「グガアァァアッッ!?」
ガウリイが群れに突っ込む前に炸裂したあたしの攻撃呪文によって消滅した一匹のレッサーデーモンの断末魔によって、ヤツらに動揺が走る。もともと統率などないヤツらのその隙を泳ぐかのようにガウリイが薄紫に輝く剣をひらめかせながら駆け抜けて行く。
「グギャアァァッッ!」
確実に急所を切り裂いて行くガウリイの動きを読みながらあたしは次の呪文を唱える。
負の感情を餌にしている下級魔族であっても、仲間の発する負の感情を吸収して糧にするような余裕はないらしい。
楽しみにしていたのだろう、自らの鋭い爪であたしたちを引き裂くのを諦め、痛みと怒りと恐怖を殺気に変えて、炎の塊を闇雲に打ち出してきた。
「うひえぇぇっっ・・・ひひひっっ」
「炎裂壁」
でもこっちは予想済。炎はあたしたちを掠める事すら出来ない。
「氷結弾」
ついでにこちらの様子にかまわず突っ込んでいたガウリイに迫っていた炎を相殺して消しさると、一匹を切り伏せた後軽く片手を上げてくる。
「・・・・・・・ふぇ・・・!?」
「烈閃砲」
「ハアァァァッッ!」
あたしの魔法とガウリイの剣戟にたちまち倒されていくレッサーデーモンの様子に、パニツクを起こし腰を抜かしていた役人が口をあんぐりと開けたまま、先程とは違う意味でショックを受けて立てないでいるようだった。
程なくして全てのレッサーデーモンを倒して戻ってきたガウリイが、剣を鞘に納めつつ彼の様子を見て、それからあたしを見てから苦笑する。
「刺激が強すぎたか?」
「ま、気絶しないだけよかったわ。これで依頼も終了だし、領主への報告は正確によろしくね。それから、歩けないようだったら別料金でガウリイが運ぶけど、どーします?」
◇◇◇◇◇
「・・・・・あ」
それを目にしたのは、腰を抜かした役人を結局ガウリイがおぶったまま予定通り街の役場まで送り届け、報酬をもらった後、宿を取る為にぷらぷらと市を見ながら宿屋の方へ向かう途中だった。
「ん?どうかしたか?」
一瞬足を止めてしまったあたしの後ろからガウリイがのんびりと声をかけてくる。再び歩き出しながらあたしは平然を装って答えを返した。
「甘い匂いにお腹が反応しただけよ」
「ああ、確かに」
それはよくある、お菓子を売っている屋台だった。
ただ、いつもとは少し様子が違っている。
「チョコがメインの屋台だな。女の子は甘いもの本当に好きだよなぁ」
「そりゃ、甘い物が好きなのは女の子に生まれた特権だもの」
お菓子の屋台に女の子の姿が集まるのは普通の事。
けれど。
この寒い時期にピンクや赤のリボンで華やかに飾られたチョコを売るワゴンに集まる女の子たちには、特別な意味があるのだ。
「おやつにするか?」
少しだけ歩幅を広げてあたしの隣に追い付いたガウリイが提案してくる。その表情には特に何かを意識している様子はない。
「取りあえず宿取ってからにしましょ。買い物もしたいし」
「そう言えばオレも買い物したいものがあったんだ」
「へぇ珍しい、あんたが買い物なんて。何買うの?」
「下着とか」
「・・・・・・おやつ食べたら別行動しましょーか」
「そうするか」
微かに赤くなったあたしを、笑いながらガウリイが頭をクシャッと撫でていく。
「リナが選んでくれてもいいけど?」
意味深な視線にジト目で応酬して黙らせると、スタスタと目についた宿に入った。
「リナ」
チェックインする前にガウリイがあたしを呼び止め、ジッと見つめてくる。一瞬だけ閃いた熱い視線にグラッと心が揺らぐが、ニコっと笑ってやるとガクリと頭を垂れた。
「おばちゃん。1人部屋を2つね」
ふん。往来であたしをからかったバツよ。
「さて。どうしよっか」
宿に荷物を置き、ガウリイとおやつを済ませると、あたしたちはそれぞれの買い物の為に別行動をとっていた。
とっさに思い付いたはいいが、実行に移すのにちょっと躊躇っている。
最近。
あたしとガウリイはよく目と目で会話する。
そりゃ、今でももう付き合いも長い事だし、戦闘時のクセやお互いの行動パターンとかも無意識の内に染み込んでいるから、何も言わなくても通じるってことはあった。
そうでなくとも、ガウリイは野生のカンの持ち主だし。
でも、それもあるけれど、それ以上に。
お互いに、何となく感じるものがあって。試しに触れてみたらそれは勘違いとかじゃなくて、確かなもので。
言葉にするより早く、あたしたちはいつの間にか特別になっていたお互いの気持ちを伝えあっていた。
目と目で通じ合う。
相手の事を信頼しあって、それでも相手の事を深く知っていないと無理な事で。それはどこか誇らしさを伴う程嬉しい。
だから、忘れていたのだ。
いつの間にかガウリイの口から『自称保護者』の言葉が出なくなり、時には1つの部屋で共に夜を過ごすようになった今でさえ、あたしは自分の言葉でガウリイにちゃんと想いを告げた事がないって事を。
「バレンタインなんて行事もすっかり忘れていたしなぁ」
旅をしていると日にちの感覚ってのは結構いい加減になってくるものだし、今は比較的平和と言ってもいいが、以前は洒落にならないような争乱と戦いの連続の中に巻き込まれていたのだ。
今まであたしには縁がなかった日でもあるから、忘れていても仕方がない。
けれど、一度気付いてしまうと、街はどことなく甘い匂いと共に浮かれている。よく見れば華やかなお菓子の屋台が多いし、女の子たちの真剣ながらも幸せそうな笑顔があちこちで花開いていた。
バレンタインデー。
女の子からチョコと共に愛を告白する日。
誰が決めたかもわからないその行事を思い出して、甘い匂いに誘われてしまったから。
つい、あたしも釣られてしまった。
「まぁ・・・ガウリイがバレンタインの事を忘れてる可能性が限りなく高いからこそ、何だけどさ」
だって、改めてガウリイに愛の告白なんて、恥ずかしすぎてやってられない。
だから、チョコをあげて誤魔化すってのも自己満足以外の何ものでもないんだけど。
言い訳がましい言葉がつい口をついて出てしまいながらも、あたしは女の子たちで賑わっている1つの屋台を覗き込んだ。
普段おやつに気軽に食べられているチョコレートが、この時ばかりは色とりどりの箱や包み紙で綺麗にラッピングされおめかししている。
かなり値段の張った高級チョコレートとか、変わった形の物とか、お酒やジャムなんかが入っている物なんかもあって、店先の女の子たちが目移りしてしまって決めかねてしまうのも無理はない程の種類で溢れていた。
それを見ているのは確かに楽しい。
この時期限定で出ている物もあるので、自分で食べるものとして選ぶのもいいだろう。
でも・・・・その必要以上の華やぎに違和感を感じた。
「すいません。その手作り用のじゃなくて、普通の板チョコとかはないですか?」
声をかけたあたしを、店主だけでなく店にいた女の子たちが一斉に怪訝げな視線で見てくる。
「悪いね。今はバレンタインの贈答用チョコしかないんだよ」
「そうですか」
荷物は宿に置いてきたとはいえ、いつもの装備のままのあたしの姿をじろじろと見ていたため、あっさりとあたしはその屋台を後にした。
多分、あたしの事をバレンタインってものを知らない旅人だと思ったのだろう。
確かに、あの華やかな中で地味ないつもの板チョコを求めようとしたあたしもあたしだけれど。
その後覗き込んだ他のお菓子の屋台も、ほとんどが可愛らしく華やかな『特別』なチョコレートばかりで『普段』のチョコレートはなかなか見当たらない。
バレンタインデーはチョコレートを添えて、自分の想いを特別な人に伝える日。
だからこそ、特別なチョコを誰もが求める。
とっておきの気持ちを伝える気合いを入れる為に、華やかにラッピングを施して、想いもチョコも武装して女の子たちが恋に挑む日。
確かに、今日が勝負の人もいるだろう。
別に告白なんてこの日にやらなくてもいいのだけれど、それでも行事になっている事で思いきってしやすい日になっているのは確かだ。
だから、バレンタインという行事を否定するつもりはない。華やかで可愛いチョコレートも、勇気を後押しする重要なアイテムなのだから気合いが入るのはごく自然な事だし。
あたしだって、それに便乗しようとしていたんだから。
でも、あたしは・・・・・
◇◇◇◇◇
夕食を食べ終えて一度お互いの部屋に戻った後、あたしは宿の自分の部屋で一度深く深呼吸した。
「よしっ」
軽く気合いを入れて、勢いよく扉を開けた。
―――――ごぢんっ
「うおっ!?」
「へっ、やだガウリイ、いたのっ!?」
痛そうな音に慌てて覗き込むとガウリイが鼻の頭を押さえていた。
「・・・・急に開けるなよ・・・・」
「そんな事言ったって、あんたがいるなんて思わなかったもの」
多少涙目で恨みがましい視線を向けてくる拗ねたガウリイの表情に、思わずさっき入れた気合いがすうっと抜けて笑みが浮かんできた。
「鼻が高いのも大変ねー」
「笑うな」
笑うあたしの頭の上に軽く拳を落として、入ってもいいかと視線が問うのにドアを広げて招き入れる。
もともとガウリイの部屋に行くつもりだったし。
一度灰をかけて火勢を弱めた暖炉に、再び薪を放り投げた。1人部屋は狭いからすぐに暖かくなるだろう。
「どこか行く所だったか?」
「ちょっとあんたのとこにね」
「・・・・じゃあ、一部屋でよかったじゃないか」
「それはそれ、これはこれ」
言いながらも備え付けのポットを火にかけ湯を沸かす。
「香茶でいい?お酒にする?」
「いや、お茶でいい」
言いながらガウリイが暖炉の前に座り込み、ポンポンと隣の床を軽く叩く。それに肩を竦めながら大人しくあたしもそこに腰を降ろした。
薪が爆ぜるパチパチとした音と、シュンシュンという微かな蒸気の音だけが静かに響く。
ガウリイの隣でくつろいでいる、ドキドキするけど暖かい時間が好きだ。
お湯が沸くまでの少しの時間。
その間に済ませてしまおうか。
でも、その前に。
「ガウリイ。何企んでるの?」
「へっ!?」
突然のあたしのセリフに驚いて振り返ったガウリイの瞳をジーッと見つめてやると、図星を刺されて狼狽えていたのがすぐに諦めて破顔した。
「企むってのじゃないが・・・ちょっとリナに渡す物があってな」
「あら奇遇ね。あたしもガウリイに渡したい物があるのよ」
「オレに?」
不思議そうな顔をするガウリイにさすがにちょっと照れる。薪の炎を受けているから顔が赤いのは誤魔化せ・・・ないかな、やっぱり。
「はい。いちお、バレンタインだしさ」
懐に隠し持っていた物をガウリイの目の前に突き出した。
それは何の変哲もない、けれどこの時期は意外に調達するのが大変だった、普通のどこにでもある板チョコ。
『特別』じゃない『普段』のチョコレート。
思いを告げるバレンタインにガウリイに送るなら、そんな普通のチョコがふさわしいと思った。
目と目で会話するように、自然に生まれていた思いが伝わっていて。
そこには決して、飾ったり背伸びしたことはなくて。
今も胸を満たし、あたしの力の原動力になっているあったかい想いは、普段の生活から生まれて生きているものだから。
ガウリイにあげる気持ちは、『特別』なものでなく『いつも』のもの。
だから、そこに添えるチョコレートも普通のいつものものがいい。
その意味がわかるかな?
・・・・・それ以前に、バレンタインの意味をわかっているかが問題だけど。
「ありがとう。んじゃ、これ」
そんなあたしの内心も知らず、ガウリイは笑顔でチョコを受け取ると、あたしの目の前に小さな箱を差し出した。
「バレンタインだしな」
「?ガウリイ、バレンタインの意味知ってる?」
小箱を手のひらに受け取りながらもあたしは首を傾げる。バレンタインは女の子が堂々と告白出来る日であって、男性から女の子に贈り物をする日ではない―――はずだけど?
「知ってるぞ。街でも聞いたし」
ガウリイは少し照れくさそうに笑みを浮かべてる。視線で包みを開くように促しながら、あたしがあげたチョコの包み紙を破いている。
ふわりと鼻をくすぐるチョコレートの甘い香りが広がると同時に現われたガウリイからのプレゼントに、あたしは一瞬にして全身を真っ赤にして硬直してしまった。
「ガウリイ・・・・・これ・・・・」
「ん・・・前から思ってはいたんだが、なんつーか・・・タイミングがな。でも、今日はバレンタインだし」
パクンと一口チョコをかじってから、ガウリイはポリッと微かに赤く染まっている頬を掻いた。
あたしの手の中にある、小箱の中。
プラチナに輝くシンプルなリングが、1つ。
「だって・・・・バレンタインって・・・!?」
「ここら辺は女の子がチョコと一緒に男に告白するんだってな。でもオレの故郷の方は、バレンタインってのは男がプレゼントと一緒にプロポーズを申し込む日なんだ」
「え・・・!?」
ガウリイからの思ってもみない返事に絶句する。
プラチナのリングが意味する事は、たった1つで。
「リナからの返事は、このチョコって事でいいのか?」
「え・・・ええ・・・っ!?」
パニックに陥ったあたしを、かなり照れくさそうに。でも、すごく優しい眼差しで見つめてくるガウリイ。
ガウリイが選んだリングはきらびやかな飾り石などついていない、きっとグローブの下に隠れる指にはめていても全然邪魔にならない『普段使い』な指輪で。
あたしが贈った板チョコと、込められた意味合いは多分同じ。
目と目で通じ合う。
言葉に現さなくても伝えあえる。
相手の事を信頼しあって、それでも相手の事を深く知っていないとそれは無理な事で。それはどこか誇らしさを伴う程嬉しい。
贈りあうプレゼントは違っても、込められた気持ちは一緒のもので。通じている事がすごく嬉しい。
ガウリイの青い瞳に写っているあたしは面白いくらい真っ赤な顔だけど、その目を真直ぐに受け止めている。
返事を待っているふりしてるガウリイは、きっとあたしの答えをわかってる。
でも。
ここで、思いきって気持ちを言葉にして伝えてみようか。
いつも心の中にある想いを、シンプルな言葉で。
あたしがその言葉を告げて、ガウリイからのプレゼントを受け取っても、きっと続いていく日常に劇的な変化はない。
今までのように自然に変わっていって、でももっと近くに寄り添えて、ずっと一緒に生きていくだけ。
それだけの事が、すごく幸せなんだって。
「ガウリイ」
スウッと大きく息を吸い込んで。
リングにそっと触れてニッと笑う。
「これ、もらったばっかの依頼料つぎ込んじゃったでしょ?」
「hっ・・・値段は聞くな」
あたしのツッコミに一瞬言葉を詰まらせて、バツが悪そうに横を向いたガウリイの耳元に、あたしは素早く囁く。
「え・・・!?」
驚いたガウリイの手からチョコを抜き取り、リングの入った小箱に軽く口付けてからそっとガウリイの手の中に置いた。
「お湯沸いたからちょっと持ってて。香茶はやめてこれでホットショコラにしてあげる」
「あ・・・ああ・・・」
「ガウリイも、ね」
「ああ」
あたしの半分の言葉に、ガウリイは幸せそうに笑った。
ねぇ、ちゃんと聞こえたでしょ?
あたしは『バレンタイン』の告白をしたから。
ガウリイも今日は言葉を聞かせて?
そのリングをあたしの指にはめながら。
目と目で伝えあうのは素敵で嬉しいけれど。
時には、言葉で伝えあうのも必要で幸せな事だと思うからさ。
そして、甘いチョコの味のするキスに酔わされて。
あたしは、ガウリイから熱い言葉と輝くリングを初めてもらった―――――
◇◇◇◇◇
目と目で通じ合う。
言葉に現さなくても伝えあえる。
相手の事を信頼しあって、それでも相手の事を深く知っていないとそれは無理な事で。それはどこか誇らしさを伴う程嬉しいものだ。
腐れ縁。
似た者同士。
ツーカーの仲。
呼び方は何でもいいけど。
相棒で恋人。
それから更に進化して、夫婦ってものになったら。
もっと確実にわかりあえるような。
そんなくすぐったくて、どこか力強い予感がすぐそこに来ていた。
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