|
研ぎ澄まされた神経が、微かに小さなせせらぎの音を察知した。
重い足を引きずるようにして、けれどまわりの警戒を怠らないようにゆっくりと俺は耳にした川の方へ足を進めた。
木々が生い茂り、ここには月や星の微かな明りすら届かない。深い闇の中、今のところ振り払ってきた敵の気配はない。
しばらく歩みを進めると、小さな川に突き当たった。
川の流れにそって木々もまばらになり、少し開けた川岸は微かに明るかった。
もたつく身体を気力で動かし、川岸まで辿り着くとそこに倒れこむように腰を降ろし、川に顔をつける勢いで水を咽に流し込む。
乾ききった身体が満足する頃には髪も服もびしょ濡れの状態だった。
一度座ってしまった為動きが鈍くなった身体を無理矢理動かし、近くの木の根元まで行って、そこでようやくどっかりと座り込む。
背中を木に預け、ぐったりと首を垂れ重い溜め息をついた。
「・・・・さすがに・・・ちょっと・・・きつかったなぁ・・・」
徹夜の状態で一晩歩き通し、その後半日厄介な敵、3人を1人で引き受け。そして今までそいつらをまく為に森の中を走り続けていたのだ。
ただまくだけならばこんなに疲れはしない。
だが、先に逃がした少女たちの方へ標的が向かないように、少女たちからなるべく離れてなおかつ自分へと相手が戦意を向けてくるように仕掛けてきたのだ。
囮としての役割を果たす為に。
一瞬でも気が緩めば倒れてしまってもおかしくない程、気力体力ともに疲れきっていた。
こんなに心身共に疲れきったのは本当に久しぶりだ。
理由はわかっている。
「・・・いつの間にか側にいるのが当たり前になっちまってたからなぁ・・・」
ぽつりとつぶやいて、俺は相棒の少女の顔を思い浮かべていた。
いつの間にか、一緒にいることが当たり前なっていた。
今までに何度も死線を共にくぐり抜けてきたせいか、いつしか俺に癖が出来ていた。それがわかったから、こんなにも疲れているのだ。
傭兵時代にはこの剣だけで生き抜いてきた。誰の援護も受けず、本能とカンの示すままに1人で突っ込んでいく攻撃手段が俺には最適だと思っていた。
それが今はどうだろう。
無意識のうちにちらっと後ろを振り返る、癖。
無意識のうちに魔法攻撃の援護を期待する、癖。
あいつと知り合ってから、あいつのめちゃくちゃな戦法に付き合い続けたから出来た癖と、1人きりで戦うことへのプレッシャー。
そんなものに振り回されてしまったからこんなにも疲れているのだ。昔の自分では考えられない。
自嘲めいた笑みを唇に浮かべて、ごそごそと荷物を漁り携帯食料を探し出し口に含んだ。
「旨くないなぁ、やっぱ・・・でも今から魚釣る元気はないしな」
たき火すら起こしてもいない。
目印になるのを警戒しているのももちろんあるが、自分1人だから一晩くらいはこのままでもいいか、という面倒臭さがあったりもするからだ。
でも・・・・何だか落ち着かない。
昔はこんなこといくらでもあったのに、ここには自分しかいないのに、その静けさが落ち着かなくさせる。
「・・・・・無事か?リナ・・・」
口にしてしまった瞬間に、いたたまれなくなった。
胸の奥が締め付けられる、あの表情を思い出してしまったから―――――
(・・・・あたしたちがいても意味ないのよっ!あれじゃあ呪文の援護も出来ないし、あたしは・・・・あたしは単なる足手まといにしかならないっ!)
何がどうなったのかはよくわからんが、リナが魔法を使えなくなってしまった。
何とかリナの魔法を封じた女を倒して魔力を取り戻そうとした矢先に、離ればなれになるしかない事体におちいった。
生き延びる為に必要な選択。
魔法を使えないリナと、疲れきったアメリアを守りながら戦うのは不可能な相手だったから、あそこで離れたこと事体は間違ってはいない。
だけど気になって仕方ない。
いつものリナならこんな心配なんかしないけれども、今のあいつは剣は多少使えるといっても普通の、ただの女の子に近い状態なのだから。
無事で、いるだろうか・・・・
あいつもかなり疲れていたからなぁ。別れた後で捕まったりなんかしてなゃいいが・・・・
側にいられないことが、こんなにも歯がゆい。
今にも泣き出しそうな、あの顔が脳裏にちらついて、くっと唇を噛み締めた。
いつでも勝ち気で不敵で自信満々で。どんな敵が相手でも、魔王を相手にしていた時でさえ不敵に笑っていた奴が。
――――こんな大事な時に側にいていてやることが出来ないなんて・・・
あいつは意地っ張りだから、きっと不安に思っていたってそれをひたすら隠そうとしているだろう。
泣いては・・・・・いないよな?
どんどん落ちていく思考を無理矢理振り払って、俺は残りの携帯食料を口に頬張ると水で流し込んだ。
少しでも寝て体力を回復させないと、まともに動けないだろう。
明日はリナたちを見つけて合流しなければならない。はやる心は疲労を加速させる。
大きく息をついて森の気配をもう一度丹念に探る。
どうやら追っ手も獣たちの心配もいらなそうだ。
俺は剣を抱き込むように抱えると、目を閉じた。瞬く間に睡魔が襲う。それにあがらうことなく俺の意識は闇に沈んでいった。
・・・・・・傭兵時代、戦場にいた頃のように、どんなに身体が疲れていてもそれが浅い眠りになることは、わかりきっていた。
◇◇◇◇◇
「・・・ったく・・・どこ行っちまったんだ?」
はぐれたリナとアメリアを探し始めてから早5日。
俺は道に迷っていた・・・・
結構必死であいつらから逃げてたから、どこをどう通ってきたかなんて覚えてるわけもない。
森を抜け、小さな村に辿り着いても、ここに知っている人の気配はなかった。
一応村人を捕まえて聞き込みなどをしてみたが、やっぱり2人はこの村には立ち寄っていないらしい。
リナたちと別れた場所に取りあえず向かってみたいのだが・・・どこだったか覚えていないので道を訪ねるにも・・・困ったもんだ。
んー・・・なんて名前の村だったかなぁ。あの夜中に怪しい集会してたのは。
リナと旅するようになってから、俺はあまり物事を深く考えたり覚えようとしていなかったことに気がついた。
もともとあまり深く考えることはしない性質だったんだが、ここまで無頓着になっていたとは・・・。
あいつのはっきりとした物言いと確信に満ちた足取りについていくのがいつしか当然になっていたから。流されていくというのでもなく、引っ張られているというのともちょっと違う。
無理矢理とかしぶしぶという感情はまったくない。これもよく考えれば不思議なことだ。
傍から見れば、女の子の我がままに振り回されているだらしない男に見えるかも知れない。
確かに我がままなのは間違いないけれど、自分の感情にこれほど素直で、思い立ったがすぐに行動に移す、その生きる貪欲さがかえって心地よく感じられたから。
それに、俺に媚びてこない女の子というのが新鮮で、気持ちよかったこともある。
リナの側は、心地がいい。
俺が俺になれる、そんな感じがするからだ。
だから今が落ち着かない。
宿のベッドで身体を休めようとしても、なかなか睡魔は訪れてくれなかった。
普段は隣の部屋の気配を探り、窓から盗賊イジメに出かけないかと心配させる相手は今はここにいないのに。
「・・・・あいつがじっと待っているってことは、まずないよな・・・」
たとえ魔法が使えなくても、援軍が来るまで大人しくじっとしているなんてことはありえない。
もし仮に、俺と別れた後で敵に捕まったとしても、大人しく捕まっている奴じゃない。
そう考えると、別れた場所に辿り着いたとしても見つけられない可能性が高い。
不思議なことに、無事に生きている、という確信はあった。理由もなにもないけれども。
「・・・・俺を探してる・・・ってのも、まずないよなぁ・・・」
そう思いながら苦笑する。
「いつまでもどこほっつき歩いてたんだっ、て怒られそうだし」
どっちにしてもリナを見つけるのはカンに任せるしかなさそうだ。
「リナの魔法が戻っていたら、あいつの暴れた噂を追っていけば簡単に見つけられそうなんだけどな」
もしくはここら辺で突然壊滅した盗賊団を探すとか。
ふと、何かが胸をよぎった。
はっとベッドから立ち上がり窓を開けて空を見る。
耳や目には何も聞こえず写らない。けれど、感じる。感覚として伝わってくる。この空気に溶けて。
「・・・・俺にも出番残しておいてくれよな」
思わず苦笑しながらつぶやいた。
どこかで派手に暴れている気配がどこからか伝わってくる。ただのカンや気のせいかも知れない。けれど気分が高揚してくる。
あいつらが大人しくしていられるわけがない。
悪運をねじ伏せて、幸運を引きずり込んでくるような奴なんだから。
心に落ちていた重さが、少しだけ軽くなってほうっと深く息を吐き出した。ゆっくりと身体を伸ばし張り詰めていたものを伸ばしていく。
明日からの捜索に向けて、気持ちを切り替えるように。
村から村を渡って情報を集める。1日に1つの村のペースで。
あいつがいれば、すぐにわかる。
いなければ通り過ぎた可能性があるから聞き込みをする。
俺が苦手な頭を使う情報収集もめんどくさいとは言っていられない。
――――――夜。微かな地響きが伝わってきた。
次の朝、村では夕べの地震の噂が朝の挨拶の変わりになる。
街道を通ってきた旅人が気になる話を落としていく。
『でかい森が何故だか綺麗さっぱり消えてしまって、草一本として生えていないんだ』と。
最近やっと耳に入ってくる物騒な噂の数々があいつのしでかしたものに違いがないと、すんなり思えてしまうのは、それだけあいつのめちゃが身に染みてしまっているからかも知れない。
「・・・まったく。保護者がいないとすぐこれだ」
どんな方法を使ったかわからんが、噂がどんどん派手で大きくなっていく手前、素直に喜べない。
側にいたらいたで、いられなければそれ以上に目を離せない奴だってことが、今さらながら確認出来たと言うべきか。
何はともかく、リナたちに確実に近づいていることは確かなようだ。
見えない引力に引き寄せられるかのように、無意識のうちに足が速くなる。
街道の両脇に広がる森の中から、微かに伝わってくる物騒な気配。ためらいもなく獣道すらついていない森の中に足を踏み入れる。
高揚してくる気分。いつの間にか走り出している足。
唇にははっきりと笑みが浮かんでいるのを自覚していた。
戦場へ赴くのに嬉しいと感じるなんて、俺はどうにかなっちまったのかも知れない。
予感は確信に変わっていた。
この森の先にあいつらがいる。
不穏な気配は森を包み、獣たちは身をひそめている。派手な爆発音は聞こえないが、渦巻く殺気は場を動かずに更に膨れ上がっていく。
痛い程に張り詰めた神経にびしびしと伝わってくる。
「・・・・待ってろよ、リナ」
不敵な笑みを浮かべながら、俺は走りながら懐に手を伸ばし小さな針を取り出すと剣の柄に射し込んだ。
カチっと微かな音と共に剣を鞘から引き抜く。
柄だけになった剣を手に木々が生い茂り太陽の光を遮り薄暗い森を走り抜ける。この先に見える、太陽を目指して。
「・・・・光よっ!」
気迫のこもった小さな叫びに、剣の柄から光の刃が溢れだす。
木々を抜け光の世界に飛び出した瞬間に見えたのは、白銀色のでかい獣人とゼルの名を叫ぶリナの姿―――って!?
(なっ・・・!?ゼル!?)
一瞬驚いて、でも次の瞬間俺は光の刃を打ち出していた。
光の刃に慌てて獣人が身体を離し、ゼルが体勢を整えてクイっと親指を上げてきた。振り向きはしないがきっと苦笑していることだろう。
「・・・・今回はまた、えらくのんびりしてたもんだな」
「俺もたまには、いい場面持っていきたいからな」
驚きと安堵の気配が一瞬伝わってくる。それが誰からのものかわかった途端に、みなぎる闘気。
「ゆくぞっ!」
ニヤっと不敵な笑みを浮かべて、俺は戦場のまっただ中へ踊りだしていた―――――
◇◇◇◇◇
「それにしても遅かったじゃないか、旦那」
「・・・・そう言うなよ」
リナたちと無事に合流できた夜。
再びマインの村に向かう途中で宿泊した宿の隣の酒場で、俺とゼルは酒を酌み交わしていた。
「それにしてもゼルが一緒にいるとはなぁ。よく会うよな」
「まぁな。でもお前たちだってそうだろう?物騒な騒ぎの中心には必ずいるんだからな」
「俺じゃなくてリナが、だろ?」
「同じことだろうが」
クイっと強い酒を仰いで瓶をかかげる。軽く肩を竦めて空になったゼルのグラスに酒を注ぐ。
「・・・あいつがさ、魔法使えなくなってた時だったから助かったよ。お前さんがいてくれてさ」
「保護者の代わりはつとまらなかったさ。それに俺があいつに会った時にはもう魔法使えるようになってたしな」
「そっか・・・・リナらしいな」
悪運を力ずくで幸運に変えてしまうリナらしい。
さすがだと感心するのと同時になんだか少しだけ寂しいような、複雑な感情が胸をよぎって再びクイっとグラスを傾けた。
強い酒がのどを焼いて、身体に染み渡っていく。
「おまけに魔力増量のアイテムまでゼロスから買い取って、その実験とやらで派手にあちこち壊しまくってくれたしな」
「それも、リナらしいな。まぁ、そのおかげで見つけられたんだけどな」
レベルダウンどころかレベルアップしたってわけか。
さすがに転んでもただでは起きないリナらしい。
会えてほっとした。嬉しかった。
戦闘中だったけれども無事な姿を見て、肩の力が抜けた。
あいつは1人じゃ何も出来ない子供じゃない。
何があっても生き延びる貪欲さを持った、すごい奴だ。
ほっとしたのと同時に誇らしさも感じていた。
それなのに、何だろう。このもやもやは。
「どうしたんだ?旦那。浮かない顔してるじゃないか」
「そうか?」
空になった俺のグラスに酒を注ぎながらゼルが覗き込んでくる。その顔が不意に人の悪い笑みを浮かべた。
「“保護”出来なくて悔しかったのか?ガウリィ」
「んなっ!?」
何をっ、と言いかけて。何故か図星をさされたような気がして、慌てて口を閉ざした。
「ただいただけの俺に嫉妬されてもかなわんぞ」
「あのなっ!何がどうしてそうなるんだ!?」
「ムキになるなんて珍しいじゃないか?」
「・・・・!・・・ぐっ、げほごほ・・・」
思わずあおいだ酒が気管に入ってむせた俺をゼルがにやにやと笑って見ている。その居心地の悪さに視線を逸らした。
―――――嫉妬って・・・んなガキの頃じゃあるまいし・・・
誰が誰に、だよ?
大体、なんで俺がゼルに?だって仲間だろ?
・・・・・・・リナは?リナだって仲間、だろ?
「言っただろう?保護者の代わりはつとまらなかったって。安心しろよ、旦那」
「・・・・安心って・・・俺は別に・・・」
「随分雰囲気が変わったな、お前もリナも」
面白がる響きの中で、その言葉がやけに俺の胸に響いた。
変わった?俺が?
・・・・リナも?
「自覚ぐらいはもっててくれよ。まわりが迷惑するからな」
「・・・・あのなぁ・・・俺で遊んでないか?」
「わかるか?めったにない機会だしな」
「・・・・・・・・ゼルぅ・・・」
楽し気に笑うゼルを横目で見ながら、何故か騒ぎ始めた心臓を鎮めようと努力する。
―――――ちょっと待ってくれ。本当に待ってくれ。
俺は・・・・・
「あーっ!宿にいないと思ったら何やってんのよ、あんたたち!」
――――どきーんっ!!
突然響いたリナの声に、俺は思わず息が詰まった。
「あんたらねぇ、久しぶりなのはわかるけどまだ事件解決してないのよ?大急ぎでマインまで戻らなきゃならないってのに、ったく」
「そう怒鳴るな。もう戻るところだから」
とことこと俺たちのテーブルまで近づいて怒るリナをゼルが軽く躱していく。が、俺は何となくリナの顔が見れないでいた。
それこそ、ガキの頃じゃないってのに・・・・
「ガウリィ?どうしたの?顔赤いけど」
うえっ!?ちょっ・・・待て!覗き込むなっ!
「珍しいわねぇ。酔っぱらっても顔には出ないのに。明日二日酔いで起きられなかったら置いてくからね!」
バシっ!と背中を叩かれて振り返ると、至近距離にリナの不敵な笑顔。
見慣れているはずのその表情が、初めて見せてくれた笑顔のような気がして、どきんっ、と心臓が締め付けられた。
―――――――マジかよ、俺・・・・・
「・・・・ちょっと、ガウリィ?本当に大丈夫なの?」
「ちょっと酔いやすい酒を飲ませちまっただけだ。大丈夫だろう」
「・・・・・ゼルは平気そうだけど?」
「ああ。体質によるんだろ。それよりアメリアはどうしたんだ?」
「あの子ならもう寝ちゃったわよ。ほら、帰るわよ。ったく、どっちが保護者かわかんないわね」
ぐいっと腕を引き寄せられ、促されるままに立ち上がった。色々な感情がアルコールと共にぐるぐると頭を回って上手く考えられない。
すぐ隣から伝わってくる体温と洗ったばかりの髪の香りが鼻孔をくすぐっていく。
子供だと思っていたリナが、女の顔をして俺を引っ張っていく。
・・・・・違うか。俺がずっと子供だと思い込んでいただけで、実際には女、なんだよな。
意識的にリナの髪に手を入れくしゃっと掻き回した。
「ちょっとぉ!髪が傷むっていつも言ってるでしょ!」
「悪い悪い。触り心地よくってなぁ、お前の頭」
「んなっ・・・ふんっ。あんたの髪の方が引っぱりやすいじゃない、ほら」
「いてててててっ・・・力一杯引っ張るなっ!」
「・・・・・・・ごちそうさん」
じゃれる俺たちを呆れた溜め息でもって見送ったゼルが自分の部屋に消えた。
「ほら、あんたもさっさと寝る!また迷子になられちゃかなわないんだから。寝坊したら叩き起こすからね!」
「・・・・置いてくんじゃなかったのか?」
「言ったでしょ。また迷子になられちゃかなわないって。じゃあね、おやすみ!」
俺の部屋に放り込まれて、パタンっ、と扉を閉められて。
「・・・・・そっか。連れてってくれるのか」
クスクスっと、苦笑ともつかない笑いが込み上げてきた。
乾杯、するか。
認めてしまおう。
素直になった俺の気持ちに。
俺が生きていく、その礎となるこの感情に。
見つけてしまった、この想いに。
そして、同時に思い出した男としての貪欲さに。
まだまだ先は長いよなぁ・・・
ま、いいか。
一番側でずっと付き合ってやるさ。
だからいつか、気付いてくれよな。
もやもやしていたものは認めてしまった途端にすっきりと晴れてしまった。
久しぶりに心地よい睡魔に身をまかせる。
寝坊しないようにしないとな・・・そう思いつつ、俺は眠りの淵に落ちていった。
|