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チチ…… 朝と言うには、まだ少し早い時間。 小鳥の囀りで、ふと目を覚ます栗色の髪の少女。 まだ、ぽやんとした顔としているところを見ると、まだ完全には目が覚めていないのだろう。 「…………うや?」 寝ぼけた頭で起き上がろうとして……何かが自分に絡み付いている事に気づいたリナは、唐突にパチッと目を開けた。 「なんか重…………………………うええぇぇぇええぇえっ!!?」 妙な悲鳴を上げ、飛び起きようとするが……出来ない。 仕方ないので、そろそろ……と、顔を上げてみる。 自分を拘束している物体。 それは金色の………… どきどきどきどき。 ばくばくばくばく。 心臓が破裂するんじゃなかろうかと思うくらい、鼓動が激しくなっている。 それを自覚しながら、リナは必死に考えた。 なんで、こんな事になっているのかを。 えーと、確か昨日は……来る途中で盗賊さんに出くわして、魔法で軽く吹っ飛ばした後、ついでにアジトに行ってお宝さん持ってきて……で、日も暮れてきたんで、ここに泊まる事にしたのよね。 で、ご飯食べて、お風呂入って……そうそう、ガウリイが宿のおっちゃんにもらったってワイン持って来て。 …………あれ? その後どうしたっけ? ………………………………………… ………………………………………… ………………………………………… ……き、記憶がない(汗) んなバカなっ!? ガウリイじゃあるまいしっ! えっと、ちょっと待ってよっ!? ……うん。服は、着てる。 ガウリイも、着てる。 ということは、別に、その……そ、そういう色っぽいことしたわけじゃない……よね。
と、とにかく、ここから抜け出して……抜け…………ぬ、抜けない(汗) うきぃぃっ、なんなのよこのバカ力っ! 「くぉらガウリイッ! 放しなさいよッ!!」 じたばたじたばた。 じたばたじたばた。 耳元で怒鳴りつつおもいっきり暴れていると言うのに、まるで起きる気配なし。 それどころか。 「ちょっ、ちょっと、苦しいってばッ!」 リナを抱いている腕に、さらに力を込める始末。 なにやらホントに寝てるのか、かなりアヤシイような気がしないでもないのだが。 「ガウリイッ!!!」 ぐい。 何とか自由になった右腕で、ガウリイの髪を引っ張る。 「……なにすんだよ、リナ」 「う゛っ」 うっすらと開いた青い目に、リナがうめいた。 鼻と鼻がくっつくんじゃなかろうかと思うくらいの距離。 そんな至近距離から顔を覗きこまれたら動揺するのは当たり前で。 「うぎゃああぁぁぁああっ、放せ〜〜っ!!!」 瞬間的に全身を真っ赤に染め上げたリナが、動揺するあまり激しくじたばた暴れだしたとしても仕方のないことだろう。 しかし、ガウリイはそうは思ってない様子。 「……うるさい」 まだ眠いのだろう、ガウリイは不機嫌な声でそう言うと、 ぎゅううぅっ。 「ぐえっ」 本気で抱き潰されるんじゃないかと思ってしまうくらいの力で抱きしめられ、リナの抵抗が止んだ。 ……抵抗できなくなったと言ったほうが正しいのだが。 「ガ、ガウリイ、ホント、苦しいってばぁっ」 「……暴れないか?」 目を閉じたまま、ガウリイが呟く。 「暴れないから、放してよっ!」 「だめ」 「だめってなによ、だめってっ!? いいから放せぇっ!!」 「騒ぐなよ。俺、まだ眠いんだから」 そう言って欠伸をすると、軽くリナの体を抱き直す。 どうやら、放す気はまったくないらしい。 「あんたひとりで寝てればいいでしょぉ!」 「やだ」 「なんでよっ!?」 「ん〜〜?」 「ん〜〜? じゃなくてっ」 「…………………………ぐう」 「………………(汗)」 ガウリイさん、再び夢の中へ。 はう…… どうにもこうにも動けないリナ、どうやら諦めたらしい。 ガウリイの腕の中でもそもそ動き、なんとか楽な姿勢をとると体の力を抜く。 「ばかクラゲ」 自分を拘束する相手を見ながら、ぽつりと呟くリナ。 「あたしだって…………もう、子供じゃないんだからね」 口ではぶちぶち文句を並べながらも、緩やかな束縛に、その温もりに次第にうとうととし始め。 小さく欠伸をすると、そのまま心地よい眠りについた。 ややあって、パチッと開く一対の瞳。 自分の腕の中で幸せそうに眠っているリナの寝顔を見ながら、そっと苦笑する。 「ホントに子ども扱いしなくていいんなら……今すぐにでもそうしたいんだがな」 そう呟き、リナの額にそっと口付け。 「酔った勢いで誘われちゃ、手ぇ出しにくいだろーが」 昨夜の事を思い返し、よく我慢できたものだと今更ながら自分に感心する。 「まあ、俺もそろそろ限界だしな。これからは手加減してやらないからな。絶対に落としてやるから覚悟しとけよ」 耳元でそっと囁き、軽く耳朶に口付けると。 ぴくりっとかわいく反応したリナが、そのままもそもそ動き…… 「ん……がう……」 居心地のいい場所を見つけたのか、ぴとっとくっつき、再び安らかな寝息を立て始めた。 その仕草に、見事にガウリイの顔が笑み崩れる。 「ったく……かなわんよ、お前には」 呟き、その愛らしい唇に触れるだけの口付けを送り、ガウリイも目を閉じた。 それから数時間後。 次の街へ行く途中、さりげなく想いを告げたガウリイが、全身真っ赤にして照れまくったリナに呪文で吹っ飛ばされたのは、まあ、よくある話。 さらにその夜、何とか辿り着いた街の宿屋、その一室でなにが起こったのかは…… 本人達の秘密ということで。 おわり |
♪梓希さまにまたまたいただいてしまいましたvv
ガウリイ、よく我慢できたねっ!!えらいぞっ!!・・・でも、我慢はここで限界だったようですが(笑)この確信犯♪
こんなに可愛いリナがぴとっとくっついていれば、そりゃあもういくしかないですよねvv
本当にほこほこ幸せなお話をありがとうございました♪