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―欲しかった、貴女が、どうしても。どんな手段を使っても、貴女を手に入れたかった。
昨夜、リナを抱いた。
お酒の勢いでの、その場のノリ。とにかく、部屋で飲んでいて何となくというか、なし崩し的にそういう関係になった。
否。
そう思っているのはリナだけだ。
俺は、俺の意思でリナを抱いた
―貴女は気付いてないだろう。俺のこの劣情を・・・・・・
17才ともなれば、多少なりとお酒の味を覚えてくるものだ。
俺の気持ちなどお構いなしに無邪気に酒場へと誘うリナの様子にもはや苦笑すら出来なかったが、それでもリナ一人で行かせることなど論外で、
「まぁ、覚えたては飲みたがるもんだしな。」
と、無理やり保護者の仮面を貼り付けて一緒に酒場へと付き従った。
だがすぐに、酒に酔ってほんのりと頬を染めたリナの姿を他の男が見るのが我慢出来なくて――まだ飲み足らないことはよく分かっていたが――飲むのを止めさせようとすると、案の定リナが駄々を捏ねた。
「やぁだよぉ。もっと飲むのぉ・・」
「お前さんなぁ・・・・介抱するのは一体誰だと思ってるんだ?」
「ウッ・・な、なら部屋で飲めばいいじゃない。そうよ。そうすれば運ぶこともないし」
最終的にリナの提案を飲んでしまったのは、俺の中に淡い期待にも似た考えがあったことを否定出来ない。リナが俺の部屋で飲むことを選んだのは、俺の部屋が廊下の一番端にあったからで、そのすぐ隣にはリナの部屋があるために多少なら騒いでも他の宿泊客に迷惑にならないと判断したからだというのに。
そこで更に飲んで・・・・
「ガウリイの手、すごく熱いね。お酒飲んだからかなぁ?」
すっかり酔っぱらって、リナはまるで子猫のように擦り寄ってきた。本人は無意識なのだろうが、酒にほんのりと目元を紅く染めて見上げてきたその顔は壮絶な色気を放ち、どうしようもなく下肢が疼いた。
自分で宣言した保護者という言葉が重かった。酔った勢いでもなければ触れることさえ出ない。全てを酒の所為にして、ほんの少しだけ・・・と滑らかな唇に触れた瞬間、戒めていた鎖は弾け飛んだ。
―貴女は誰より気高いから。
保護者面して貴女を騙してきた俺を決して赦さないだろう。だが、そうして貴女が俺を憎む限り、貴女は俺を忘れない。
翌日、すでに隣で目を覚ましていたリナは青白い顔をしていた。当然だろう、無理を強いたのだから。
憔悴しきったリナは、それでも瞳には強い光を宿し、俺に逃げることは赦さないと言った。
―俺は卑怯だ。酔いに任せて無理やり貴女を抱いた。俺に貴女の人生を狂わせる資格などないというのに、貴女の全てを俺に縛り付けた。こんな俺を貴女が知ったら、嫌うだろうか?軽蔑をするだろうか?
そうして、俺はリナの一生を手に入れた。
―この先、貴女と共にある限り、俺の犯した罪を突き付けられる。心が休まる時はないだろう。けれど、それが貴女と共にあるための免罪符となるのであれば、罪とは何と甘いのだろうか。
―欲しかった、貴女が。他には何もいらなかった。
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