臆病者たちの恋煩い


 

 私は今、どんな偉大な大魔法使いが操る強力な治癒魔法でも、決して治せない厄介な病気を患っている。
 時に正気を狂わし、不意に不安になって疑心暗鬼になったり、逆にこれ以上はないほどの喜びと幸せに満たされたり。
 泣いたり笑ったり落ち込んだり……たった1人の存在に振り回され操られてしまう。
 それは、痛くて苦くて飛び切り甘い、厄介な『恋』の病。


 初めての淡い初恋が無残に散ったあの日から、傷ついた心をずっと胸の奥底に無理やり閉じ込めて見ない振りをしていた。
 負った傷口が痛みを訴えていてもひたすら無視して、伝えることも吐き出すことも出来なかった想いが消化不良を起こしてそのうちに傷が化膿してしこりになってしまっても、痛みに触れるのが何よりも怖くて。
 たかが失恋。
 だけど、私にとっては『たかが』じゃなかった。
 想いが受け入れられなかっただけなら、ここまで傷を悪化させることはなかっただろう。
 想い人の視線は、私を素通りして完璧な姉さんに惹かれていたなんて……知りたくなかった。知らなければよかった。
 だから『恋』なんてもう絶対にしないと頑なに思い込ませていた。
 誰かを好きになっても、結局私なんかを選んでくれる人なんているはずない……もしいたとしても、姉さんを見たらまた私から姉さんに心変わりしてしまうだろう。そんな思いはもう2度としたくない……


 そんな私の頑なな古傷を治療してくれたのは、私が進学した先の学校医であり同時に滞在を決めた寮の管理責任者でもあるナイトメアだった。
 どこまでも病弱で、いい大人なくせに子供っぽい彼は、『夢使い』。
 ルーンビナスに生まれた者ならば誰もが出来るごく普通の魔法が一切使えない代わりに、当たり前のように人の心を読み、眠りを自在に操り、夢の世界に出入りする。特殊すぎる魔法使いだ。
 そんな彼に、悪夢と化して私を蝕んでいた傷を治療されて……気付いた時には違う病気になっていた。
 綺麗に傷を拭って、代わりに植えつけられたのは彼への恋心。
 もう2度と恋なんてしたくないとあれほど頑なに防衛していたはずなのに、痛みを拭われてほっとして油断していた心は甘い誘惑にそっと抱き込まれて、あっけなく彼の腕の中に堕ちていった。
 そして、私たちはこの恋にどっぷりと溺れている。
 お互いにとってもこれが初めての恋の成就だから、受け入れられて求められる初めての愛しさと幸せに、2人ともが浮かれていた。
 一応、『生徒』と『学校医』だから一部を除いて基本的には秘密の関係。
 それすらも、この恋を甘く引き立てるスパイスにしかならない。
 2人でいる限り、きっと一生治らない、治してなんか欲しくない厄介で愛おしい病気。
 だからお願い。
 1人だけ、不意に正気に戻ったりしないで……私の世界から消えてしまったりしないで……ーーー

 

◇◇◇

 

 「ああ、お帰りアリス。いいところに来てくれたな」
 放課後、いつものように自分の部屋に戻るよりもまず先に医務室兼執務室の扉を開いた私を出迎えてくれたのは、どこかほっとした顔のグレイだった。
 「ただいま、グレイ。……あれ?ナイトメアは?」
 きょろっと室内を見渡してみてもここにいるのはグレイだけ。部屋の主の姿がどこにもないことに、密かにがっかりしてしまったのは仕方がないことだろう。
 (仕事でいないのかしら?それともまた仕事を放り出して逃げ出しているの?)
 でも、それだったらグレイはもっと焦っているはずだ。ならやはり仕事で外出中なのかもしれない。
 彼に会いたくて来たのに会えないなんて……手にした差し入れの包みが寂しげにカサリと音を立てた。
  「今、メイドに君を呼んできてもらおうと思っていたところだったんだ」
 「私に何か用があったの?」
 「用というか……ナイトメア先生がまた倒れられてしまってな。君に付き添いを頼みたいと思ったんだ」
 「え?……また?」
 しかし、申し訳なさそうにそう告げるグレイの言葉に、ナイトメアの姿が見当たらないもう1つのよくある理由を思い出した。同時に視線は執務机から少し離れた場所にあるベッドへと向かう。
 医務室の診療スペースには生徒用の簡易ベッドがあるが、執務スペースにあるものは倒れたナイトメア専用のものだ。そのベッドには今はきちんとカーテンが引かれている。
 「ああ。いよいよ猶予がなくなった仕事を一気に片付けられた途端に吐血してしまわれた。無理をさせたとは思うが、こちらとしても限界だったものでな……全く、やれば出来る方なのだが……」
 「……本当に自業自得よね。少しずつちゃんとやっていけば倒れるほど無理する必要ないのに……」
 はあ、と深い溜息をついたのは私とグレイほぼ同時。それに気付いてお互いの顔を見合わせて思わず苦笑した。
 心配には違いないがナイトメアの吐血はいつものことだ。グレイの様子からしても少し休めば大丈夫な程度なんだろう。
 「それでも頑張って下さったことには違いないからな。ご褒美を用意しないとまた拗ねて仕事をして下さらなくなってしまうし」
 「甘やかし過ぎじゃない?」
 「いや、アリスが側にいてくれた方があの方の回復も早い。急ぎのものだけ片付いただけで仕事はまだまだ残っているしな。今日はこのままゆっくり休んでいただいて、明日からまた頑張っていただかなくては」
 確かにグレイが手にしている処理済の書類よりも、机に残っている書類の方が遥かに多い。
 (でも、明日になって元気になったらまた逃げちゃうんだろうな)
 良くも悪くも懲りることを知らないのがナイトメアだ。
 「そんなわけでナイトメア先生を頼めるだろうか、アリス」
 「ええ、いいわ」
 「ありがとう、助かる」
 ナイトメアが倒れていたのは計算外だったが元々彼に会いに来たのだ。付き添うことに問題はないので快く引き受けると、グレイが安心したように小さく頷いた。
 「俺はこれから会議と外に出る仕事があるので戻りがいつになるかわからない。扉には管理者不在の札を出しておくが、もしも何かあったら使用人を呼んでくれ」
 そういい残してグレイが医務室から出て行くのを見送ってから、私はそうっとナイトメアが眠るベッドのカーテンを開いた。

 

 (私がナイトメアへのご褒美になんてなるのかしら)
 グレイが言っていたことを思い出すと何だか少し照れくさい。
 「……ナイトメア……?」
 小さな声で呼びかけても、眠る彼からの反応はなかった。
 よく眠っているいつもよりも白い顔。それでも苦しげではないのでほっとしながら備え付けの椅子に座り、顔にかかった彼の髪をそっと払った。指先に微かに触れた彼の肌は、顔色そのもので微かにひんやりしている。
 ナイトメアの体温が元から低いのはわかっているのに、その冷たさに不意にどきりとしてしまった。
 (……起きてよ、ナイトメア)
 仕事で疲れて吐血までしたのだから、ちゃんと眠らせてただでさえ少ない体力を回復させてあげなきゃいけない……そうわかってるのに。静かに眠る姿が白すぎて不安な記憶を刺激する。
 白い顔で眠り続けて、王子様のキスを受けても2度と目覚めなかったのは、幼い日に最後に見た母の姿。
 (……バカみたいだわ……急にこんな……不安になるなんて)  
 こんなことを思ったと知られれば勝手に殺すなと呆れられるだろうが、それもこれも医者のくせに自分の身体には無頓着なナイトメアがいけない。
 (今日は何があっても絶対!薬飲ませてやるんだから)
 そう密かに決意して、眠る彼にそっと唇を寄せた。
 (……起きないでね……)  
 さっきは起きて欲しいと思ったくせに、我儘な心はころころと望みを変える。だって、眠っていなきゃこんなこと出来ない。
 起こさないように細心の注意を払って、ほんの一瞬触れるだけのキス。
 でも、触れた唇もひんやりと冷たくて思わず再び口付ける。一度だけのつもりだったのに、私の熱を移して触れている体温が同じになるまで、何度も。
 (……不安にさせないでよ……お願いだから……1人にしないで)
 こんなに好きにさせておいて、突然消えたりなんてしたら許さない。

 ーーー依存しすぎよ。重い女は嫌われるわ……

 頭のどこかで警鐘が鳴っている。
 初恋の比じゃない程この恋にのめり込みすぎていて、支えを失ったら確実に転がり落ちてきっと大怪我だけじゃ済まない。
 消化不良だった初恋の傷だってあれだけ引きずっていたのに、もし突然彼を失ってしまったりなんてしたら……  
 (……壊れてしまう)
 面倒な女だって自分でもわかっている。でも日に日に募る想いは止められない。
 こうならないように、恋愛なんてしないように気をつけていたはずなのに。
 「……?……っ!?」
 不意に重ねていた唇を舐められた感触がして、慌てて我に返り顔を上げようとしたけれど、いつの間にか伸びてきた大きな手に頭を支えられていて逃げられない。
 「……ん…っ……」
 下からそっと忍び込んできた舌先に優しく促されて、おずおずと自らの舌を差し出すと、宥めるかのように柔らかく包み込まれた。
 そっと抱きしめられているような穏やかで優しいキスが、私に塗れていた不安を拭っていく。
 (……ズルい人。いつ起きたのよ)
 唇が離れてそっと目を開けば、下から見上げてくる呆れながらも困ったように微笑むナイトメア。
 「………全く……人を勝手に殺さないでくれ……」
 「…………だって……」  
 「……君を置いてどこに行けると言うんだ?こう見えても、私は結構しぶといんだぞ」
 「そう言いながら、冗談みたいに死んじゃいそうじゃない」
 「死なないよ。アリスがキスしてくれれば、たとえ死んだとしても起きるさ」
 「……いくらナイトメアでもゾンビはイヤよ。それに私、現実主義者だから死霊術系の魔法は全く使えないし」
 「ぞ、ゾンビって……!?もうちょっとマシな言い方があるだろう!?白雪姫とか!」 
 「……あなたが白雪姫なのはどうなのよ……ぴったりだけど」
 キスして起こしてしまった事の気恥ずかしさを呆れにすり替えて誤魔化して、こっそり安堵と自己嫌悪の混じった溜め息を吐き出した。
 すぐに物事を悲観的に考えてしまうのは、私の悪い癖だ。
 今はとても幸せで満たされているのに、心の底にはまだ怯えている自分が隠れている。まだ、私は自分自身を充分認めて愛してあげる事に慣れていないから。
 私1人じゃ、自分を好きになってあげる事もまだままならない。
 「君って子は全く……ほら、おいで。アリス」
 ベッドの上に起き上がったナイトメアの体重を受けて、簡易ベッドがギシッと軋んだ。
 薄い唇に浮かんでいる呆れと苦笑混じりの微笑と共に私に向かって差し出された白い手。
 (……また読んだわね)
 ナイトメアに心を読まれるのは今更だけど、今はとても居心地が悪い。
 だから、その手の上に私は自分の手ではなく彼の薬を乗せた。
 「………アリス………」
 「私の心を覗いたなら、ちゃんと薬飲んでくれるわよね?言葉だけじゃなくてちゃんと態度で示してちょうだい」
 「うっ……うー〜〜……こんなもの飲んだら余計に気分が……君のキスで折角元気になったのに………」
 「ナイトメア」
 にっこり笑って有無を言わさずズイっと水の入ったコップを押し付けると、暫く目を泳がせていたが最終的には諦めたらしい。
 手のひらに出した錠剤を口に放り込んで一気に水で流し込むと、途端にげほげはと咳き込んだ。どうやらまた錠剤が咽に引っかかったようだ。  
 「う〜〜……苦しい……苦い……気持ち悪い……」  
 「薬飲んだんだから今以上に悪くはならないわよ。はい、口直し」
 「ん?……これは?」
 涙目で呻いているナイトメアの背を擦りながら、私は持ってきた差し入れを取り出して彼に手渡した。
 「ここのところゆっくり会えなかったから……たまには一緒におやつにしようと思って作ってきたのに、あなたは倒れてるんだもの」
 「あ……と……それは、すまなかった……」
 わざとつんっと拗ねた口調でそう言えば、ナイトメアがきまり悪げに頭を下げた。
 素直に反省はしても懲りないのがナイトメアだけど。でも、今回は薬も飲ませられた事だし。結果としては2人で過ごせているわけだし。
 「薬飲めたし、それ食べてからもう少し休めばいいわ。頑張って仕事したから疲れてるでしょ?」
 どうにも甘くなってしまうのも、これも一種の惚れた弱みなのだろうか。
 ベッドの上で食べるなんて行儀が悪いけれど、そこは目を瞑ろう。
 「ん……思ったより酸っぱいんだな」
 「あまり甘くならないようにしたんだけど……口に合わない?」
 「いや、とても美味しいよ。このくらいさっぱりしている方がミルクプリンに合うんだな」  白いミルクプリンの上にかけてある真っ赤なイチゴソースだけをスプーンの先で掬い取って舌先で舐めたナイトメアが、小さく頷きながら微笑んだ。
 ミルクプリンだけだと優しいけれどどこかぼやけた甘さになってしまうし、イチゴをジャムにするかソースにするか少し悩んだけれどソースにして正解だったようだ。
 私でも簡単に作れる手軽なおやつだけれど、喜んでもらえればやっぱり嬉しい。
 「ソース零さないように気をつけてね」
 真っ白なシーツと彼の白衣にイチゴのソースなんてつけたら、また吐血したように見える事間違いなしだ。
 「子供じゃないぞ、私は」
 「……どの口がそう言う事言うのかしら。もう」
 確かにソースを零しはしなかったけれど、食べ終わった口元に僅かについている。血色の悪い唇についた赤いソースがまるで彼の血のように見えた。
 指を伸ばして拭うと、そのままぺろりと舐めてみる。当たり前だが、きちんとイチゴの甘酸っぱい味がしてほっとした。
 (これは血じゃないもの)
 忘れていたはずの不安がまた少しだけ顔を覗かせた。ナイトメアが吐血するのなんて今に始まった事じゃないのに、どうして今日はこんなにも気になってしまうんだろう。
 「……アリス……」
 「なに?……っ!?ちょっ……っ!?」
 呼ばれたと同時にぐいっと手を引かれ、バランスを崩したと思った時にはポスッとナイトメアの膝の上に座らされていた。
 ギシッと2人分の体重を受けてベッドが軋む。
 危ないじゃない!と文句を言う前に、ふわりと抱き込まれてしまって、形になる前の言葉を飲み込む。変わりに大きな吐息が漏れた。
 (……ちゃんと温かい……)
 体温が低いナイトメアだけれど、起きてちゃんと動いているのだから温かいのは当たり前。なのにこんなに安心している。
 「……今日はやけにナーバスになっているな。学校で何かあったのか?」
 「……何もないわ。あったとしたらあなたのせいよ」
 (……白雪姫みたいになんてならないで……)
 おとぎ話の中では都合よく王子様のキスで目覚めた白雪姫だけど、私はどんなに最愛の人が奇跡を願ったキスを贈っても2度と目を覚ましてくれなかった白雪姫を、母の姿を見ている。
 そして、その母を失った後の父の姿を。
 (……1人にしないで……)
 「健康になれなんて無茶は言わないから、せめてもう少しくらいは安心させてよ、ナイトメア」  
 (ここまで好きにさせたんだから、責任とってよ)
 恋は人を臆病にさせる。
 その手を取らなければ1人でも充分立って歩けていたはずなのに、失う事を考えただけで足が竦んでしまうなんて。
 「………アリス……」
 そんな私の不安を受けたはずのナイトメアが、不意に私を抱きしめる腕に力を込めて、幸せそうに私の名前を呼んだ。
 耳にしただけでムズ痒くて、何故か切なくなるくらい幸せそうな声で。
 「君がそこまで私を必要としてくれているとは……自惚れてしまいそうだよ」
 「……好きに自惚れていいから、薬は飲んでよね」
 「そうだな……君に嫌われないように努力はしなければな」
 「本当に?」
 「ああ。君を悲しませて嫌われて離れられてしまう恐怖に比べれば、薬の苦さを我慢した方が何倍もマシだ……薬も注射も、というのはさすがに無理だが……」
 「………愛が足りなくない?」
 「なっ!?これ以上はない程頑張ろうとしているだろうっ!?さっきも頑張って薬を飲んだじゃないか!」
 「じゃあ、薬も注射も1度に出来る点滴にすればいいんじゃないかしら」
 「絶対にイヤだ!入院なんて絶対にご免だからな!入院なんかしたら、ただでさえゆっくり会えないのにもっと君に会えなくなってしま…うっ…ぐっ…げほごほがはっ…」
 「あーもー…興奮し過ぎよ。落ち着いて」
 大声を出したせいで咳き込む彼の背中を擦りながら、浮かんでくる笑みを押さえきれない。
 立場的に仕方ないとはいえ、中々ゆっくりと会えない事に物足りなさを感じていたのは私だけじゃなかったことを知って。
 さっきまで感じていた漠然とした不安の膜が、あっという間に溶けていく。
 (本当に、病気だわ)
 病弱なナイトメアが私に移した厄介な病気は、彼の側にいると悪化するのに、いないともっと重症化してしまう。
 どんな薬も注射も治す事の出来ない、治す気もない、治して欲しくない病。
 「うう…薬は頑張って飲むように努力するから…」  
 咳き込んだ事で僅かに涙目になっている情けない顔。
 でも、私を真っ直ぐに見つめて、私の存在を望んでくれている。
 私と同じように、私が離れて消えてしまう事を怖がってくれる、愛おしい人。
 情けないのに絆される。
 「ナイトメア」
 「ん?……んなっ!?」
 素早く顔を近づけてナイトメアの唇をぺろりと舐めた。
 突然の事に真っ赤に染まって固まったナイトメアと私の唇からは、甘いイチゴの香り。
 「薬も注射も出来たら、またご褒美あげるから。ね?」  
 (冷たいキスも血の味のキスも、怖くなるキスはしたくないんだから)
 にっこり笑って逃げ道を塞ぐと、暫く目を反らして唸っていたが、私には引く気はないのを悟るとついには諦めたようだ。
 「……頑張ったら忘れずにご褒美をくれよ?」
 「ええ。あなたがちゃんと、頑張ったらね」
 「約束だからな」
 病院嫌いな子供をなだめすかして、頑張れたら飛び切りのご褒美を。
 その約束の印に、まずは笑っちゃう程に甘酸っぱいイチゴ味の口づけをそっと交わしたーーー

 

 

 ご褒美欲しさとはいえ、今までない程に頑張って薬を飲むようになったナイトメアの様子に感激したグレイが、再びアリスにナイトメアとの結婚話を持ちかけるのは、そう遠くない日の事。
 そして。
 放課後になると時々、医務室のドアに『管理人不在』の札がかけられるようになった。
 閉ざされたドアの中にいるのは、2人の重症患者だけーーー

 

 


 

♪『箱アリ』の魔法学園verのナイトメアは、設定的に『夢魔』じゃないので、いつもの彼より普通の青年度が増していますよね。
一部には知られていると言っても、『夢魔』として誰からも無条件で畏れられるような存在ではないので。
…不思議で夢みたいなことをやってのける彼の特技が、誰もが魔法を使える世界ってことで影が薄くなっちゃったりはしてますけど…
恋愛的にもいつもより積極的で嬉しかったです♪
たまに見せる医者らしさが好き♪
初めて設定イラスト見た時は、「ナイトメアが白衣!?いつも黒い人が白!?」と妙に笑ってしまったんですが、白も似合うもんね。
『先生(保健医)と生徒』ってシチュだけでも充分美味しい思いさせていただきました♪

折角学校医なんだから、医務室でいちゃいちゃさせたいじゃないですか(笑)
でも、何だか途中で妙にシリアスモードに入ってしまったのは何故だろう……

そんなわけで、1度止めて。全部書き直して渡したのが、とある方のゲスト原稿としてお呼ばれした某えっち小説でした(笑)
いやだって、これからえっちに持って行くのはあまりに前振り長過ぎだったし。
人様に差し上げるのは、やっぱりノリ良く明るいもののがいいですしね。これだと、別に学園パロverじゃなくても出来る話になっちゃってたし…
でも勿体ないし、ほぼ最後まで書いていたので、今回こっちで救済しました。

世界や設定が変わっても。
母子のような会話をしつつもいちゃついてる2人は変わらないのが幸せです